今回お話をお伺いしたのは、2024年5月ににオープンされた、やおりん鎌倉駅店様。
りんご飴を中心としたフルーツ飴を販売するお店は江ノ島電鉄の鎌倉駅にて営業されております。鎌倉駅の構内と構外のどちらからでも商品の購入ができ、毎日多くの観光客が来店しています。今回、クラウドPOSレジ6800UAと自動釣銭機を導入いただいた背景や、導入後の変化について詳しくお話をお伺いしました。
やおりん鎌倉駅店


やおりん様を経営する株式会社大澤屋様は長野県を拠点とする八百屋です。上原様にはお店を始められたきっかけや、代表の想いについて話していただきました。
「弊社は、長野県で青果の小売と卸を行っていて、三方良しの精神を事業基盤に長野県内で2つの小売店舗を運営しています。その他にも、病院、老人ホーム、飲食店などへの卸事業も展開していて、生産者がこだわって育てた農産物をはじめ、社内の商品部やバイヤーが国内外から選び抜いた商品を厳選してお客様にお届けしています。」
やおりん様は、食品ロスを最小限に抑えることを目的に店舗運営を始められたそうです。
「りんご農家さんに安心して出荷をしてほしいという思いから地元で頑張る生産者の商品を一括で購入しているんです。りんごなどのフルーツは見た目や大きさ、糖度などで等級がつけられているのですが、どんな等級のりんごでも無駄なく使うためにやおりんのような事業が始まりました。はじめは不揃いのリンゴをリンゴジュースにして販売していました。商品のバリエーションを増やし、より多くの人に長野県のりんごを届けようと、リンゴ飴を作り関東へ店舗展開を始めました。」
地元の生産者の商品を一括で購入し、規格外品に付加価値を付けて販売されているやおりん様に生産者様への思いをお伺いしました。
「長野県ではりんご農家さんの高齢化が進み、生産者が年々減っているんです。リンゴのコンテナはすごく重く、重労働なので高齢の方は大変です。 そんな状況を変えるために、『農家さんのお子さんが、お父さんすごいなって思い、憧れるような環境を作りたい、農家さんの年収を3000万円にする』と弊社の代表は言っています。 私たちがどんどんリンゴを売り出していくことは、次の農家さんへの継承につながるんじゃないかなと考えていますね。」

現金管理のリスク、不安解消のための最適なPOSレジ

「レジを導入するにあたって、リンゴ飴などお客様の口に入るものを扱っているため、衛生面も鑑みてスタッフがお金を直接触らない運用をしたいと思っていたので、キャッシュレス決済やお客様自身で会計をするような機器を導入しようと考えていました。」
「また、会計はお金を扱う大切な業務ですから、釣銭の受け渡しミスや、日報での誤差、万が一の盗難などを防止できるということも重要でしたね。」
と上原様は話します。
観光客の多い江ノ島電鉄の駅構内にて運営をしていくことも考え、衛生面や防犯対策に気を遣われているやおりん様。POSレジを選ぶ際は浦野様が複数の企業を比較し、機器の導入を決断されました。
「りんご飴をメイン商品にしているとはいえ、お店ではその他のフルーツも取り扱っています。レジのメニューを簡単に追加、変更できるところは店長やスタッフの業務負担を軽減に繋がると感じ、一つの決め手になりました。」
「20年以上小売店に携わり、POSレジを使ってきましたが、機器の操作画面は分かりやすいと感じました。店舗では新しいスタッフも機器を扱いますから、直感的に操作できる点で教育コストを抑えられると思いました。」
「さらに、管理システム上で一通りデータの分析ができますし、欲しいデータをCSVファイルでExcelに落とすことができるのも導入を決める大きなポイントでしたね。」
セミセルフレジの導入で実現した、現金管理のトラブル回避と会計効率アップ

「使い方としては、お客様からいただいた注文商品をスタッフがPOSレジ画面で選択します。その後は金額がタブレット画面に表示されますから、クレジットカードなら決済端末、現金なら自動釣銭機にお金を入れて会計をしていただいています。」
「スタッフとお客様との間で金銭の受け渡しが無いので、お金を数え間違えたり、お釣りを渡し忘れたりするような人的ミスが起こることがなく、とても助かっています。日報も売上データがすぐに管理システムに反映されていて非常に便利です。」
自動釣銭機を導入することで、お客様自身で会計を完結できます。これにより現場のスタッフはレジ業務に縛られることなく、接客や商品提供に集中できるため、お客様とのコミュニケーションを大切にし、店舗運営全体の質を向上させることに繋がります。
この事例で導入されている
機器

対面販売はそのままに
オペレーション効率化
店舗間連携で深まる、多角的なデータ分析

「データ分析でよく見ているのは、時間帯別と商品カテゴリ別です。 週単位や月単位で、何の商品がどのくらい、いつ売れているのかを確認しています。」
「表だけでなく、項目によってはグラフも表示してくれるので、売上データが一目で分かるのはありがたいですね。さらに、データをCSV形式でダウンロードできるので、Excelで読み込み、より深い分析をすることができています。」
分析結果は実際に商品のプロモーションや販促施策に活用されているそうです。
「データ分析の結果を基に、次にどんな施策を実施していけばいいか計画し、実行しています。例えばフルーツ飴の売上が好調だった時は、そうなった要因をデータから考察し、中でも売上を大きく伸ばしているいちご飴のプロモーションを強めたり、いちご飴とりんご飴のセット商品を作ってみたりして、マーケティング施策や商品開発に役立てています。」
「また、データは日報として本部が管理しているだけでなく、各店舗の店長も売上データを確認しています。一日にどの商品がどれだけ売れたのか、どのくらいのお客様が来店されたのかを中心に見ています。鎌倉駅店はオープンから1年経ったので、昨年と比べて売上がどう変化したかを見られるようになりました。さらに、別の店舗の売上データをも確認することができるので、より多くのお客様のニーズを把握し、日々の店舗運営に活かしています。」
現在、やおりん様には鎌倉駅店、丸亀町グリーン店、やおりんカフェ大船店の3店鋪で導入いただいています。複数店舗の売上データをリアルタイムで横断的に把握することで、より多角的な視点での分析が可能となり、店舗全体としてのシナジーを生みだすことができているそうです。CASHIERの管理画面から確認できる売上データは、店舗の未来に向けた戦略を立て、さらなる成長を遂げるための強力なツールとして活用いただくことができます。

江ノ電に溶け込む店舗デザインへの挑戦


「お客様のほとんどは江ノ島電鉄を利用する観光客で、その8割は海外の方が占めています。やおりんは各店舗ごとに特徴があるので、ここはせっかく駅の構内にありますし、江ノ島電鉄に特化したデザインの店内にしようかと構想しています。今は内装はりんご飴を強調したものとなっていますが、電車の内装をイメージしたカフェにしたらどうかと、江ノ島電鉄株式会社のエリアサービスを担当されている取締役さんと打合せを重ねています。とにかく江ノ島電鉄の電車や周りの観光地を目当てに訪れる人がもっと楽しめるようなお店のデザインに変えていきたいですね。」
やおりん様の挑戦は、単に美味しいりんご飴を提供するに留まりません。りんごの生産者が安心して出荷できる環境を整え、お客様には最高の体験を提供し、さらにはお店を構えるその土地、鎌倉・江ノ電の魅力を最大限に引き出すこと。生産者、お客様、そして地域への深い愛情と敬意が、その事業の根底に流れています。
私たちは、その情熱的な挑戦をCASHIERのシステムを通してこれからも力強くサポートしていきます。