セミセルフレジとは?メリットやデメリット、使い方、導入方法を解説 POSの基礎知識

セミセルフレジとは?メリットやデメリット、使い方、導入方法を解説

2023/04/28

スーパーマーケットや飲食店など、人気店ほど悩まされているのが、レジ待ちのお客様による行列です。レジの回転率が落ちて売上に影響するのはもちろん、行列を見たお客様が買い物をせずに帰ってしまうケースもあります。そのような場合に導入を検討したいのが、セミセルフレジです。

今回は、セミセルフレジの概要や導入のメリット・デメリット、使い方、導入方法、設置時に利用できる補助金について徹底解説します。

目次
1 セミセルフレジとは? 1.1 フルセルフレジとの違い 1.2 セミセルフレジの使い方 2 セミセルフレジの導入が進む業種 2.1 スーパー 2.2 コンビニ 3 セミセルフレジの導入店舗 4 セミセルフレジの導入メリット 4.1 老若男女問わず、利用しやすい 4.2 精算時のミスを減らせる 4.3 キャッシュレス決済の導入に貢献 4.4 人件費の削減 4.5 感染症対策になる 5 セミセルフレジ導入のデメリット 5.1 防犯対策が必要になる 5.2 精算機に関するトラブルが発生する可能性がある 5.3 導入や運用に一定の費用がかかる 5.4 利用客のフォローが必要になる 6 セミセルフレジの導入方法 7 セミセルフレジの価格相場 7.1 購入 7.2 レンタル 7.3 リース 8 まとめ

セミセルフレジとは?

セミセルフレジの使い方

店舗で見かける機会の増えたセルフレジには、大きく分けてセミセルフレジとフルセルフレジの2種類があります。ここでは、セミセルフレジの概要やフルセルフレジとの違いについて解説します。

セミセルフレジとは、POSシステムを搭載しており、会計業務の一部を顧客が行うレジのことです。具体的には、商品バーコードの読み取りを店員が行い、会計作業はお客様が行います。スーパーやコンビニなどで多く導入されています。

フルセルフレジとの違い

フルセルフレジは、セルフレジのうちお客様がレジ業務の全部を行うタイプのレジを指します。 具体的には、商品バーコードの読み取りから決済方法の選択、支払いまでをお客様自身が行います。

また、レジ端末と精算機が分かれておらず、1台ですべてレジ操作を行えるのもセミセルフレジとの違いです。 セルフレジについてはこちらの記事でも解説しています。

参考記事:セルフレジとは?概要からメリット・デメリットを分かりやすく解説

セミセルフレジの使い方

セミセルフレジの使い方は、まず従来のレジ同様にお客様がレジスタッフに買い物かごを渡します。受け取ったスタッフが商品バーコードを読み取って、レジに商品情報を登録します。その後、お客様がセミセルフレジの画面上に表示される支払方法を選び、自動精算機を操作して決済を行います。

スーパーの場合には、レジと自動精算機が別々に設置されており、1台のシステムに対して2台の自動精算機でより多くのお客様の対応を行うことができるケースが多くあります。

コンビニの場合には、レジ横に自動精算機が設置されていたり、対面型セミセルフレジが設置されていたりするケースが多くあります。

セミセルフレジの導入が進む業種

セミセルフレジの導入が進んでいる代表的な業種に、小売店があります。それぞれの業種における導入率と導入事例をご紹介します。

スーパー

チェーン店のスーパーの多くが、セルフレジを導入しています。全国スーパーマーケット協会の『2022年版スーパーマーケット白書』によると、2021年には約72.2%の店舗でセミセルフレジが設置されています。フルセルフレジの設置率が約23.5%であるのに比べ、セミセルフレジの普及が進んでいることがわかります。

これは、取扱う商品数や購入する商品数が多いスーパーにおいては、バーコードの読み取りを従業員が実施できるセミセルフレジが適しているためといえるでしょう。

コンビニ

コンビニでも、セミセルフレジ導入が進められています。大手コンビニでは、多くの店舗で導入されているのを見ているという方も多いかもしれません。 コンビニにおいては、利便性を求める消費者が多いことから、現金決済だけでなくQRコード決済などのキャッシュレス決済に対応できるセルフレジやセミセルフレジの導入が進められています。

セミセルフレジの導入店舗

コンビニ大手のセブンイレブンでは、2020年9月からセミセルフレジを導入しはじめ、20 21年には店舗の約9割がセミセルフレジを設置完了しています。また、ローソンやファミリーマートにおいては、セルフレジの設置が推進されています。

また、総合スーパーのイオンでもセルフレジを導入済みです。イオンカードやWAONポイントによる支払いが可能なため、ポイントを有効活用できるようになっています。さらに、レジ担当者は商品のスキャンのみに注力できるため、業務効率化につながっています。一部の店舗ではフルセルフレジの導入も進んでいるようです。

セミセルフレジの導入メリット

セミセルフレジの導入は、店舗運営にどのような効果を与えるのでしょうか。こちらでは、セミセルフレジの導入メリットを解説します。

老若男女問わず、利用しやすい

セミセルフレジでは、バーコードの読み取りをプロのスタッフが行うため、スキャン作業に慣れていないお客様でもスムーズに会計を終えられるのがメリットです。フルセルフレジの欠点である、「バーコードの読み取りができずにレジ待ちの行列を作ってしまう」といったトラブルを減らせます。また、レジ袋の確認なども店員が行ってくれるため、セルフレジを使用する際の心理的なハードルを下げる効果も期待できます。

精算時のミスを減らせる

セミセルフレジを導入すると、店員が釣銭を計算する必要がなくなります。商品の金額と支払額をもとに自動釣銭機がお客様に釣銭を返却するためです。精算時の釣銭の渡し忘れや計算ミスを減らすことができ、レジ締めの際に金額が合わない事態を防止できます。

キャッシュレス決済の導入に貢献

多くのセミセルフレジには、キャッシュレス決済機能が搭載されています。そのため、現在現金やクレジットカードのみに対応している店舗でも、速やかにその他の決済方法を導入できます。各種キャッシュレス決済に対応していれば、年代を問わず利用しやすい店舗になるでしょう。

人件費の削減

セミセルフレジの導入によってレジ作業の簡略化が可能なため、少ないスタッフで業務を回せるようになり、人員や人件費の削減に役立ちます。店舗運営にかかる経費を節約でき、利益率の向上につながるでしょう。

感染症対策になる

セルフレジの設置された店舗では、店員とお客様の間でお金の受け渡しが行われないため、衛生面が向上します。特に、新型コロナウイルスの影響で非接触での接客を好む方が増えており、お客様からの印象アップが期待できます。

このように、セミセルフレジの導入は店舗とお客様の双方にメリットがあります。

セミセルフレジ導入のデメリット

セミセルフレジのメリットデメリット

セミセルフレジを導入する際は、通常の有人レジとは異なる点に注意する必要があります。こちらでは、セミセルフレジ導入のデメリットを解説します。

防犯対策が必要になる

セミセルフレジの導入によって店員を減らすと、万引きや支払い漏れなどの犯罪が増加するおそれがあります。防犯カメラやセンサータグ、防犯ゲートなどを設置し、セキュリティ対策に力を入れていることを外部にアピールする必要があるでしょう。

精算機に関するトラブルが発生する可能性がある

自動精算レジも機械である以上、故障などのトラブルが発生するリスクは避けられません。特に硬貨を扱う精算機の場合、部品の消耗によって故障しやすいとされます。

そのため、セミセルフレジを導入する際は、設置後のメンテナンスやフォロー体制が充実している会社を選ぶのがおすすめです。トラブル発生時に迅速に対応することで、顧客の利便性低下を防止できます。

導入や運用に一定の費用がかかる

セミセルフレジの設置には、導入費用や運用コストがかかります。セミセルフレジは、レジと自動精算機の2台を設置する必要があるため、フルセルフレジと比較してコストが高くなる傾向にあります。セミセルフレジを導入する際は、自社の課題と必要な機能を厳選しておき、コストパフォーマンスを考慮することが大切です。

利用客のフォローが必要になる

セミセルフレジは、決済作業をお客様に任せることになるため、慣れていない方が困ってしまう可能性があります。精算機の操作方法を説明するスタッフを常駐させたり、通常のレジと併設したりなど、初めての方でもスムーズに利用できる方法を検討しておきましょう。フォローが不十分だと顧客満足度の低下につながる可能性があります。

セミセルフレジの導入方法

セミセルフレジを導入するには、以下の5つの手順を実施します。

  1. 事前準備
  2. セミセルフレジの選定
  3. 見積もりの依頼
  4. 契約・セットアップ

まず、事前準備では、セミセルフレジを導入する目的や改善したい課題を明確にしましょう。セミセルフレジの選定においては、その目的を達成し、課題を克服できるような機能をもったセミセルフレジを選ぶことが重要です。複数のセルフレジメーカーに見積もりを取り、十分に納得できる会社と契約を結びましょう。

導入方法の詳細については、以下の記事をご覧ください。

関連記事:セルフレジの導入方法とは?期待できる効果や導入事例も解説

セミセルフレジの価格相場

セミセルフレジの価格相場についてご紹介します。価格相場は、セルフレジの機能や導入形態によって異なるため、目安としてご覧ください。

購入

購入は、初期費用が最もかかる方法で、セルフレジの価格の相場は1台100~300万円となっています。セミセルフレジの場合、自動釣銭機を別途設置するため、高額になりやすいですが、基本的に、ランニングコストは保守などにかかる費用のみになります。

レンタル

レンタルは、初期費用を抑え、月額費用を支払うことで、セルフレジを導入できます。初期費用を抑えたい企業におすすめの方法です。

リース

リースは、レンタルと同様に初期費用を抑え、月額費用を支払う導入形態です。ただし、レンタルよりもリース契約は長期契約が基本となり、途中解約ができないことに注意が必要です。

セルフレジを導入するうえで、費用にお困りの企業も多いのではないでしょうか。そうした場合、セルフレジの導入に利用できる助成金・補助金への申請がおすすめです。助成金・補助金は返済不要の支援制度となっているため、受給できれば導入に係る負担を抑えられるでしょう。

セルフレジ導入の費用や助成金・補助金の詳細については、以下の記事をご覧ください。

関連記事:セルフレジの価格はどれくらい?コストを抑える方法についても解説

まとめ

セミセルフレジは、お客様が自分で会計を行うタイプのレジです。導入によってレジ待ち時間の軽減や人件費の削減などの効果が期待できます。

しかし、導入コストやセキュリティ面などの課題もあるため、メリットやデメリットを比較した上で導入を検討することが重要です。費用感が気になる場合は、セミセルフレジの提供会社に問い合わせ、見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。

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記事の投稿者PROFILE

CASHIER カスタマーサクセス

藤原 貴雄

2014年11月入社。前職はインテリア販売を経験し、接客/営業のスキルを磨く。
前職で培ったスキルをベースにPOSレンタルの営業や各地方の物販運営業務などを経験。
2021年CASHIER事業としてチーム変更し、
現在はカスタマーサクセスのリーダーとしてチームを纏める役割を担っている。

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