
店舗運営 【今回のコラムをざっくりまとめると…】
POSレジ導入で気になる決済手数料を5社で徹底比較 。手数料の仕組みや注意点、自店舗に合った選び方まで網羅的に解説します 。キャッシュレス対応の必要性や、補助金を活用してコストを抑える方法も紹介 。最適なPOSレジ選びをサポートします。

POSレジの導入と運用にかかるトータルコストは、主に以下の3つの要素で構成されます 。

ここでは、主要なPOSレジ5社のコストと決済手数料を比較します。コストは店舗の利益に直結するため、自店舗の主要な決済方法に合わせたサービスを選ぶことが大切です 。
決済方法は主に「クレジットカード」「電子マネー」「QRコード決済」の3種類で、それぞれ手数料や特徴が異なります 。
製品名 | クレジットカード | 電子マネー | QRコード決済 | 初期費用・月額費用 |
CASHIER | Visa/Mastercard: 2.98% (非課税) JCB/AMEX/Diners/Discover: 3.24%〜 (非課税) | 3.25%(税抜) | 2.8%〜 | 初期費用:0円~ 月額費用:0円~ |
Airペイ | 3.24%(非課税) | 2.95%(税抜) | COIN+: 0.99% (税抜) その他: 2.95% (税抜) | 初期費用:iPad/iPhoneの購入が必要 。 月額費用:0円~ |
Square | 3.25% | 3.25% | 3.25% | 初期費用:要問い合わせ 月額費用:0円~ |
スマレジ | 1.98%〜※適用には条件あり | 3.24% | 2.00%〜 | 初期費用:iPad/iPhoneの購入が必要 。 月額費用:0円~ |
STORES 決済 | 3.24% | 交通系IC: 1.98% QUICPay/iD: 3.24% | 3.24% | 初期費用:端末代19,800円~ 月額費用:0円~ |
*上記手数料は2025年11月時点の情報に基づいて記載しています。

どのサービスを選んでも、Visa、Mastercard、JCBといった主要なクレジットカード 、交通系ICなどの電子マネー 、PayPayなどの主要QRコード決済 は利用可能です。客層や業種に合わせて、どの決済手数料が安いかを比較することが重要です 。
CASHIERは、VisaとMastercardの手数料が2.98%(非課税)と、主要な国際ブランドを低い手数料で利用できるのが強みです 。
Airペイは、COIN+が0.99%(税抜) と非常に低い手数料で利用できるほか、Alipay+ / WeChat Pay / UnionPay(銀聯)といった中国系のQRコード決済に幅広く対応しているのが特徴です 。
Squareは、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済の対面決済手数料が一律3.25%と、シンプルで分かりやすい料金体系であることが特徴です 。
スマレジは、条件を満たすことでクレジットカード手数料が1.98%からと、業界最安水準で利用できる点が最大の強みです 。また、UnionPay(銀聯)、メルペイに対応しています 。
STORES 決済は、交通系ICカードの電子マネー手数料が1.98%と、他のサービスと比較して低く設定されています 。WeChat Payにも対応しています。

POSレジの導入をスムーズに行い、思わぬトラブルを避けるために、手数料以外の注意点を必ず押さえておくべきです。
クレジットカード決済の手数料は「非課税取引」に該当するため、消費税は課されません。しかし、QRコード決済や電子マネーの手数料には消費税がかかることが多いです。この税金の扱いがトータルコストに影響を与えることがあるため、事前に確認が必要です。
決済手数料を商品価格に上乗せしてお客様に請求することは、カード会社の規約で明確に禁止されています。手数料の負担はあくまで店舗側のコストとして扱うべきであり、この注意点を理解しておく必要があります。
売上が振り込まれるタイミング(入金サイクル)は決済会社や決済方法ごとに異なります。入金サイクルの違いは店舗の資金繰り(キャッシュフロー)に直接影響するため、契約前に必ず確認が必要な注意点です。

POSレジの選び方では、単に手数料が安いという理由だけで選ぶのではなく、トータルで自店舗にフィットするかどうかを見極めることが成功の鍵となります。
手数料は、あくまでPOSレジ導入時のコストの一部に過ぎません。月額費用・初期費用を含めたトータルコストで費用を検討することが重要です。例えば、手数料が高くても初期費用が無料であれば、新規導入時の負担は軽減されます。
手数料が単に安ければ良いというわけではなく、また、決済方法が単に多ければ良いというわけでもありません。メインの客層が使用するキャッシュレス決済をカバーしていることが重要です。
例えば、比較的客単価が高い業種の場合は、クレジットカード決済手数料が安い製品を選ぶ、外国人観光客が多い場合は、対応決済方法が多様な製品を選ぶなど、自社に最適な決済方法を検討すると良いでしょう。
POSレジを導入するうえで最も重要なことは、日々の業務にPOSレジがフィットするかどうかです。業種・業態に合ったPOSレジを選ぶことで、初めて業務改善につながります。
例えば、CASHIERは多業種・多業態に柔軟にカスタマイズできる柔軟性を持っています。

POSレジの導入費用を抑える方法として、補助金の活用が有効です。
POSレジの導入に活用できる主な補助金としては、以下の4つがあります。
中でもIT導入補助金は、POSレジシステムや周辺機器の導入に広く活用できます。ただし、IT導入補助金を活用するには、IT導入補助金対応のベンダーを選ぶことが必要です。