飲食店や食品小売店の開業を目指して情報収集を始めたものの、「食品衛生責任者講習会って何?」「いつ受ければいいの?」と戸惑う方は少なくありません。
講習会の名前だけが独り歩きしがちですが、実はこの資格、営業許可申請に必要な“必須項目”の一つ。受講のタイミングを間違えると、開業のスケジュール全体に影響が出てしまう可能性もあります。
開業準備をスムーズに進めるためにも、まずは本記事で講習会の基本を押さえておきましょう。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、食品衛生責任者講習会の役割・申し込み方法・必要な持ち物・最適な取得タイミングまでを丁寧に解説。講習内容についても初めての方に向けて分かりやすく紹介します。
飲食業を営むすべての店舗において、食品衛生法により飲食店・食品を扱う小売店などすべての営業許可業種において、1名以上の食品衛生責任者の設置が義務づけられています。これは、食品を取り扱う事業者が安全・衛生に関する最低限の知識を持ち、店舗内で適切な管理を行うことを国が求めているためです。
つまり、食品衛生責任者の取得は、開業可否を左右する法的なスタート地点。開業準備の中で見落とせない、極めて重要なステップなのです。
食品衛生責任者講習会は、試験や実務経験が不要で、誰でも1日(約6時間に座学)受講するだけで修了証を取得できるという取得ハードルの低さが特徴です。これは一見ありがたいことに思えますが、その反面、「重要度が低い」「後でもなんとかなる」と軽視されやすいという課題もあります。
また、講習の名前自体も抽象的で、「どんな内容なのか」「本当に必要なのか」が伝わりづらいことも、後回しにされる原因のひとつです。実際には、食品の取り扱い方や衛生管理のルール、食中毒対策といった、開業後すぐに必要となる知識が中心であり、実務に直結する内容が詰まっています。
講習自体が簡単であることと、店舗運営における必要性の高さは別問題。軽く考えず、早めに予定を組んで受講する意識が大切です。
食品衛生責任者講習会は自治体によって対面とオンラインの講義があります。定員制で実施されるため、予約のタイミングが非常に重要です。開催頻度や募集人数は地域によって異なりますが、特に春や夏の開業シーズンは申し込みが集中しやすく、1〜2ヶ月前には満席になるケースもあります。
そのため、まず行うべきは、地域の食品衛生協会の公式サイトで最新の日程を確認することです。多くの自治体では、年間スケジュールや空き状況、会場の所在地などが公開されています。場所によっては複数の会場が用意されている場合もあるので、自分のスケジュールやアクセスのしやすさも考慮して選びましょう。
余裕をもって計画を立てることが、開業準備全体の進行にもつながります。
講習当日は、いくつかの持ち物を忘れずに持参する必要があります。
以下を参考にしてみてください。
・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
・受講料(5,000〜12,000円前後。支払い方法は自治体により異なる)
・筆記用具
・事前に送付された受講票または申込控え(対面の場合)
など
講習内容は、食品衛生の基本を学ぶものが中心です。具体的には、食材の保管方法、手洗いや消毒の手順、厨房設備の衛生基準、異物混入・食中毒の予防策など、店舗運営に必要な実践的な知識が得られます。
また、一部自治体では講義の最後に簡単な理解度テストが行われることもありますが、基本的には受講すれば修了証を取得できます。
講習を受けるタイミングは、単に「開業前であればいつでもいい」というものではありません。開業準備全体のスケジュールを見据えて、計画的に取得することが重要です。
飲食店の開業準備では、物件選びや事業計画書の作成、資金調達といった多くの作業が同時進行で進みます。これらと並行して、食品衛生責任者講習会の受講も早めに組み込んでおくことが理想的です。
なぜなら、営業許可の取得には食品衛生責任者の資格証が必須となるため、講習を後回しにすると、他の準備が整っていても営業申請が出せない状態に陥ってしまうからです。
講習の開催頻度は限られており、希望日に受講できない場合もあるため、早い段階で日程を確保しておくのが安心です。
開業の段取りに余裕を持たせる意味でも、講習の受講は「後でやる」ではなく「最初に済ませる」べき項目のひとつと考えて行動しましょう。
飲食店を営業するためには、管轄の保健所に対して「営業許可申請」を行う必要があります。その際に必要となるのが、食品衛生責任者の修了証です。この証明書がなければ、いくら設備やメニューの準備が整っていても、営業許可は下りません。
つまり、食品衛生責任者の資格は、開業直前になって急いで取得するものではなく、営業許可申請の準備段階で確実に持っておくべきものです。
講習の受講から修了証の受け取りまでには日数がかかる場合もあり、申請のタイミングと講習スケジュールが噛み合わないと、オープン日がずれてしまう可能性もあります。
トラブルを避けるためにも、営業許可申請に必要な書類の中でも、特にこの資格については少なくとも約1ヶ月以上前に取得しておくことが大切です。
物件探し、内装工事、資金調達、メニュー開発など、多くのタスクが並行して進んでいく中で、「資格取得」や「講習受講」といった行政手続きはつい後回しになりがちです。
食品衛生責任者講習会は、各都道府県の食品衛生協会が実施しています。申し込み方法や開催場所、講習費用、日程などは地域ごとに異なるため、まずはお住まいや開業予定店舗のある県の「食品衛生責任者講習会」と検索し、地元の協会ページを確認するのが最も確実です。
協会のWebサイトでは、最新の開催スケジュールや定員、持ち物、支払い方法(現金・振込など)などが掲載されており、オンライン予約に対応している自治体も増えています。
開業準備にはさまざまなステップがあり、すべてを同時に完璧にこなすのは簡単ではありません。だからこそ、「今できることから一つずつ取り組む」という姿勢がとても大切です。
食品衛生責任者講習会の予約・受講もそのひとつ。事前に修了証を取得しておけば、営業許可申請がスムーズに進み、他の手続きや内装工事などに集中できます。逆に、後回しにすると講習日程が合わず、全体のスケジュールが押してしまうリスクも。
必要な情報を早めに確認し、ひとつずつ確実に進めていくことで、開業準備の不安も軽減されます。資格取得も“やることリスト”の一部と捉え、早めにクリアしておくことが、結果として安心感と自信につながります。
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