店舗DX

【OMOとは?】注目が高まるwebと実店舗を融合した店舗運営をわかりやすく解説

2021/09/20

近年、オンラインとオフラインを融合させる「OMO」の注目が高まっています。このOMOとは、インターネットと実店舗における境界線を取り除き、顧客ニーズに合わせたサービスを提供し、顧客体験の最大化を目指すというものです。積極的にOMOを導入することで、良好な顧客体験を展開できるだけでなく、事業の拡大にも期待できるでしょう。

 

そこで本記事では、OMOの意味や定義、実施する前にやるべきこと、OMOの導入事例を解説します。最後までご覧になれば、OMOに対する理解が深まり、今日からOMOを導入し始めることができるはずです。

目次
1 OMOとは?意味や定義について 1.1 日本におけるOMOの現状 1.2 OMOが注目される理由 2 OMOに似た専門用語との違い 2.1 オムニチャネルとOMO 2.2 O2OとOMO 2.3 マルチチャネルとOMO 2.4 DXとOMO 3 OMOを実施する前にやるべきこと3つ 3.1 データベースの分析 3.2 システムの整備 3.3 マルチチャネル化 4 日本・中国におけるOMOの導入事例 4.1 日本:ビームス(BEAMS) 4.2 中国:Alibaba 5 まとめ

OMOとは?意味や定義について

Online-Merges-with-Offlineのイメージ

OMOとは、「Online Merges with Offline」の略称であり、直訳すると「オンラインとオフラインが融合した世界」のことを指します。つまり、インターネットと実店舗における境界線を取り除き、顧客ニーズに合わせたサービスを提供し、顧客体験の最大化を目指すというものです。

近年、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、商品やサービスにおける顧客の購入経路が変化しています。具体的な購入経路としては、ECサイトを使ったショッピング、専用アプリを経由するデリバリーサービス、SNSを介した商品購入などがあげられます。それに伴い、マーケティングについてもオンラインを主軸に展開される傾向があります。

また、人々のライフスタイルが変化していることもあり、小売店や飲食店におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進され、オンラインとオフラインの一体化を図るOMOがキーポイントとなります。

日本におけるOMOの現状

テレワークやキャッシュレスが推進されていることから、OMOも進んでいると思われがちです。しかし、世界各国に比べて日本のOMOはあまり進んでいません。

OMOの目指す姿はインターネットと実店舗の融合ですが、日本企業が展開するサービスの多くがオンラインとオフラインを切り分けています。また、オフラインの実店舗によるサービスが多くの割合を占めており、マーケティングのためだけにインターネットを用いている企業も多いのです。

このように、OMOを推進している企業は一部あるものの、日本全体で考えれば決して普及しているとはいえません。

OMOが注目される理由

日本におけるOMOはあまり普及していませんが、OMOに対する注目は非常に高まっています。なぜ、OMOはいま注目されているのでしょうか?

それは、顧客の価値観やニーズが大きく変化しているためです。以前までの顧客は品質の高い商品を求めており、購入する「物」に対して価値を見いだしていました。しかし、いまの消費者が求めているのは「物」ではなく、いつ、どこで、誰が、どのように、などの「体験」そのものが重要視されています。

それに伴い、「物」と「体験」の一体化を図って良好な顧客体験を実現するOMOが注目されているのです。

OMOに似た専門用語との違い

Online-Merges-with-Offlineのイメージ

OMOの意味や定義は理解できたでしょうか?続いて、OMOに似た専門用語との違いを解説します。それぞれの違いを明確にして、OMOの理解をさらに深めましょう。

オムニチャネルとOMO

オムニチャネルとは、企業と顧客の接点となる販売経路を確保し、商品やサービスを効率的に提供するための販売戦略のことです。具体的な販売経路としては、ECショップや実店舗、カタログ注文、SNS販売などがあげられます。このオムニチャネルでは、顧客がどの販売経路を使用しても同じ購入体験が可能です。

そのことから、オムニチャネルとOMOでは活用する意図が異なります。オムニチャネルの場合はあくまで顧客の購買行動が主軸です。一方、OMOは顧客の購買行動ではなく「体験」そのものを重視します。

O2OとOMO

O2Oはオンライン上で商品やサービスを知ってもらい、オフラインの実店舗に誘導することを主軸としたマーケティング戦略です。例えば、実店舗で使用可能なクーポンをECサイト上で配布する、SNSや検索エンジンを用いてセール情報を表示させるなどがあげられます。

O2OとOMOの両者では概念がまったく異なります。O2Oではオンラインを起点としてオフラインの実店舗に誘導しますが、OMOの場合はオンラインとオフラインを融合させてマーケティング戦略を展開します。また、O2Oは企業目線のマーケティングなのに対し、OMOでは顧客体験を重視した顧客目線の販売戦略です。

マルチチャネルとOMO

マルチチャネルは複数の販売経路を活用し、顧客が求める価値を提供するための販売戦略です。いい換えれば、マルチチャネルはオムニチャネルの前段階にあたります。

複数のチャネルを確保することにより、顧客との接点が増えて商品やサービスの認知度向上と販売機会の増加を目指します。しかし、オムニチャネルとは異なり、1つひとつのチャネルが独自に稼働しており、うまく統合できていません。なお、OMOとの違いはオムニチャネルと同様で活用する意図にあります。

DXとOMO

DXとは、「デジタルトランスフォーメーション」の略称であり、デジタル技術やITシステムを用いて人々の生活やビジネスを変革させることを意味します。「ITによって業務を効率化することがDX」などとよく勘違いされやすいですが、DXでは業務効率化のさきにある大きな変革を目指します。

具体的には、ECサイトをデジタル化したことでネットショッピングが便利になり、顧客の生活そのものが変化した、などがDXに該当します。このDXとOMOの違いは、重要視している概念です。DXはデジタル技術を用いた変革そのものを表しますが、OMOの場合はデジタル技術を取り入れた顧客体験を示します。

OMOを実施する前にやるべきこと3つ

Online-Merges-with-Offlineのイメージ

ここまで、OMOに似た専門用語との違いについて解説しました。次に、OMOを実施する前にやるべきことを3つお話します。これからOMOを実施する予定の方は事前に確認しておきましょう。

データベースの分析

OMOを実施する前にやるべきこと1つ目は、データベースの分析です。

ECサイトや実店舗、外商など複数のチャネルから蓄積した顧客データ・商品データを分析し、顧客が求めるニーズを十分に把握しましょう。顧客ニーズを把握しておけば、自社にとって最適なOMOを実施でき、より効果的な施策を行えるはずです。

システムの整備

OMOを実施する前にやるべきこと2つ目は、システムの整備です。具体的なシステム整備としては、モバイルセルフレジを導入するためのデジタルサービスの設置、オンライン販売を始めるためのサイト構築などがあげられます。

実店舗とインターネットをつなぐシステムが整備されていなければ、OMOをうまく機能させることができません。そのため、事前にシステム周りを整備しておきましょう。

なお、株式会社ユニエイムがご提供する「CASHIER OMO」では、上記で解説したようなシステム整備を行えます。実店舗とオンラインをつなぐための機能を取り揃えているため、OMOの実施を検討中の方はぜひご確認ください。

マルチチャネル化

OMOを実施する前にマルチチャネル化を行い、しっかりと準備しておきます。これまで、O2Oやオムニチャネルの施策をしていれば問題ありませんが、まだ手をつけていないという企業はマルチチャネル化を進めましょう。

OMOを実施して良質な顧客体験を提供するためには、あらゆる顧客データが必要となります。OMOを実施する前に複数のチャネルを構築し、大量の顧客データを収集しましょう。

日本・中国におけるOMOの導入事例

導入事例のイメージ

OMOを実施する前にやるべきことは理解できたでしょうか?最後に、日本・中国におけるOMOの導入事例をご紹介します。自社にOMOを取り入れたあとの成功イメージが明確化するはずです。

日本:ビームス(BEAMS)

OMOの導入事例1つ目は、日本のビームス(BEAMS)です。ビームスは衣料品や雑貨を販売する実店舗を国内外に160店舗ほど展開しており、これまでは実店舗とECサイトの顧客データをそれぞれ別々に管理していました。それでは顧客ニーズの最適化につながらないことから、2016年にそれぞれの顧客データを統合させ、実店舗とオンラインを融合させるOMOを本格的に実施していきます。

ビームスはOMOを本格的に実施したことで、実店舗とECサイトそれぞれの販売経路から顧客の購入履歴や興味、好みなどの顧客データを収集し、顧客ニーズを正確に捉えることができました。それに伴い、各種媒体における広告やメルマガ配信において、より効率的なマーケティング戦略を実現できたのです。そのほか、ビームスが実施したOMOは下記のとおりです。

  • オフィシャルサイトとECサイトの統合
  • 基幹システムにおける商品や売上の連携
  • 倉庫管理システムと在庫や出荷の連携
  • CMSと投稿データの連携
  • 検索エンジンとの連携

ビームスはオンラインとオフラインの販売を組み合わせたことにより、商品購入に対する高い利便性を実現しました。

中国:Alibaba

OMOの導入事例2つ目として、中国のAlibabaをご紹介します。中国における最大級のECサイトを展開しているAlibabaは、OMOを実施したことで良質な顧客体験の提供を実現しました。

AlibabaはいくつものOMO導入に成功させていますが、特に大きく成功させたのはスーパーマーケットの「盒馬鮮生(フーマーフレッシュ)」です。この盒馬鮮生では、スマートフォンのアプリを介したキャッシュレス決済を導入し、スムーズに行える支払いシステムを構築しました。

このアプリの魅力はそれだけでなく、購入履歴に応じておすすめ商品を提示してくれる便利機能が備わっています。それにより、顧客は商品を探す手間が大幅に削減されました。また、盒馬鮮生における専用アプリでは以下のようなことも行えます。

  • レシピの動画を閲覧できるなど実店舗を便利に使うための機能がいくつもある
  • 商品が産地から店舗に届くまでのプロセスを確認できる
  • 店舗から3km以内であれば注文した商品を指定の場所まで届けてくれる

Alibabaが手掛ける盒馬鮮生では、OMOを実施したことで顧客ニーズを満たすさまざまなサービスを展開しています。さらに、盒馬鮮生はオンライン上の機能を充実させるだけでなく、実店舗におけるクオリティを高めるなど、顧客体験を満たすための工夫がいくつも実施されています。

まとめ

本記事では、OMOの意味や定義、実施する前にやるべきこと、OMOの導入事例を解説しました。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、消費行動や顧客ニーズが大幅に変化しています。そこで顧客体験の最適化を図るOMOを実施することで、顧客ニーズに合わせたサービス展開を実現できます。

またOMOはそれだけでなく、OMO導入事例で解説したように事業を拡大させるためのきっかけにもなるはずです。ぜひ本記事を参考にしてOMOの理解を深め、OMOの実施を検討してみてください。

なお、株式会社ユニエイムがご提供する「CASHIER OMO」においては、OMOを実施するための機能が充実しています。自社のシステム整備を推進するためにも、ぜひ本サービスをご検討ください。