POSレジは、店舗の業務効率化や顧客満足度の向上、売上・在庫管理の強化など多くのメリットがあるツールです。スーパーやコンビニ、アパレル、飲食店、クリニック、美容室など幅広い業種で導入が進んでいます。
しかし、POSレジにも多機能なものから低コストなものまで様々あり、自店舗に最適なシステムを導入することが大切です。
本記事では、POSレジの種類や業種別のおすすめ製品、選び方のポイントなどを解説します。POSレジの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、POSシステムを選ぶ際のポイントを紹介しています。業態や店舗規模に合った機能の見極めが重要で、操作性やサポート体制も検討する必要があります。クラウド型POSはアップデートや遠隔管理の面でメリットがあります。
POSレジは、店舗のニーズに応じてさまざまな種類があります。 ターミナル型POSレジは高機能で大量データ処理が可能なため、大規模店舗に最適ですが、導入コストが高く設置も固定式です。 パソコン型POSレジは、既存のPCを活用でき、周辺機器の拡張性が特徴です。 タブレット型POSレジはコンパクトで持ち運びができ、低コスト導入が可能なため、小規模店舗に向いています。 その他、業態特化型や汎用型もあり、業務に応じた選択が重要です。
汎用型POSレジは、業種を問わず幅広い店舗で使えるタイプのレジシステムです。基本の会計・レジ機能に加えて、以下のような機能が搭載されています。
拡張性が高いため、「売上分析を強化したい」「業務全体を効率化したい」といったさまざまなニーズに対応できるのが特徴です。その分、オプションを追加するほどコストがかかる点には注意が必要です。 自店舗に必要な機能、不要な機能を見極めて導入する必要があります。
業界特化型POSレジは、飲食店・小売店・美容院など特定の業界向けに設計されたレジシステムです。業種に応じた機能があらかじめ備わっており、たとえば以下のような機能があります。
業界特化型は、初期設定の手間が少なく、追加オプションなしでもスムーズに導入・運用できる点がメリットです。現場の業務フローにフィットしやすい特徴があります。
ターミナル型POSレジとは、従来型レジにPOSシステムを搭載したレジのことです。 一般的にオーダーメイドのハードウェアにドロアや自動釣銭機が一体化したものを指します。 大量のデータを処理する能力に優れており、高い機能性を備えているため、大規模なスーパーマーケットや百貨店などの店舗に導入されていることが多いです。 安定した運用を実現できる反面、大型で持ち運びができないことや、導入コストが高いことがデメリットといえます。
パソコン型POSレジとは、一般的なパソコンに専用ソフトをインストールして利用するPOSレジです。 パソコン型のメリットは、すでに使用しているパソコンをそのままPOSレジとして利用できるため、導入が簡単なことです。 また、スキャナーやドロア、レシートプリンターなどの周辺機器、ExcelやWordなどを使える点で柔軟性と拡張性があります。 デメリットは、他のPOSレジとは操作性が異なる点です。 パソコン操作に慣れている方は使いやすいですが、機械操作が苦手な方にとっては慣れるまで時間がかかるでしょう。
ターミナル型POSレジ | パソコン型POSレジ | タブレット型POSレジ | |
特徴 | 従来型レジにPOSシステムを搭載したレジ。業務用に設計されており安定性がある | パソコンにPOSソフトをインストールして使用するレジ。柔軟性が高くカスタマイズが可能 | タブレットやスマホで利用できるレジ。直感的な操作と省スペースが特徴 |
初期費用 | 50万~100万円以上 | 10~40万円 | 数万円~30万円 |
月額費用 | 数千円~ | 無料~数万円程度 | 無料~2万円程度 |
メリット | ・店舗のニーズに合わせてカスタマイズできる ・高機能で安定性に優れている ・大量のデータ処理ができる | ・PC操作に慣れていれば操作が簡単 ・ExcelなどのPCソフトも使える | ・コンパクトで設置スペースを取らない ・デザイン性が高い ・操作が直感的 ・導入コストが低い ・アプリで機能の拡張ができる |
デメリット | ・導入費用が高額 ・設置スペースが必要 | ・PCの知識が必要 ・キャッシュドロアーやレシートプリンターなどの周辺機器が必要 | ・タブレット端末とキャッシュドロアーやレシートプリンターなどの周辺機器が必要 ・インターネット環境が必要 |
操作性 | ボタン式で操作を覚える必要がある | PC操作に慣れていないとやや難しい | タッチ操作で誰でも扱いやすい |
機能性 | 豊富な機能 | 機能は限定的 | アプリで拡張できる |
持ち運び | 不可 | ノートPCは可能。ただし、持ち運びには適していない | 可能 |
おすすめ店舗 | 大型飲食店、チェーン店、スーパーマーケットなど | すでにパソコンを導入している店舗、中規模の店舗、専門店 | カフェ、テイクアウト店、美容院、キッチンカーなど小規模店 |
業種別POSレジは、飲食店向けではオーダーエントリーやキャッシュレス決済、美容サロン向けでは予約管理や顧客管理、小売業向けでは在庫管理機能が重視されます。 各業種に合った機能で業務効率化が図れるのが大きな特徴です。
項目 \ 種類 | CASHIER | POS+food(ポスタスフード) | blayn(ブレイン) | ワンレジ |
初期費用 | 0円~(レンタルの場合は0円) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
月額費用 | 0円~ | 14,000円~ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
製品タイプ | Android型クラウドPOSレジ | 高機能汎用タイプ | 業態特化型クラウドPOS | 業態特化型クラウドPOS |
端末タイプ | タブレット型 | タブレット型 | 専用タブレット | タブレット型 |
機能例 | 多彩なPOS機能、売上管理、セルフレジ、モバイルオーダー、顧客管理機能、複数店舗管理 | レジ機能、売上管理、多言語対応、予約販売、キッチン伝票出力、複数店舗管理 | 売上管理、メニュー管理、セルフレジ、多言語対応、会計ソフト連携、ABC分析 | 会計・注文管理・勤怠・不正防止・給与計算、会計ソフトや予約システムなどの連携機能 |
サポート体制 | メール、電話サポート、設置・レクチャー(+40,000円) | 365日電話サポート、無制限駆けつけサポート(別途料金発生) | メール、電話 | メール、24時間365日電話 |
向いている業者 | 自店舗に最適な形でPOSレジを導入したい個人~多店舗、大規模店。 | サポート体制を重視する小規模~中規模店舗・多店舗展開を考える事業者 | 操作性を重視する小規模~大規模店舗 | スタッフ管理を重視する居酒屋やレストラン |
項目 \ 種類 | CASHIER | POS+ beauty(ポスタスビューティー) | Bionly POS | SalonAnswer |
初期費用 | 0円~(レンタルの場合は0円) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 130,000円 |
月額費用 | 0円~ | 14,000円~ | 要お問い合わせ | 9,800円~ |
製品タイプ | Android型クラウドPOSレジ | クラウド型汎用型 | クラウド型POS | クラウド型POS |
端末タイプ | タブレット型 | タブレット型 | タブレット型 | タブレット型 |
機能例 | 顧客管理、在庫管理、売上分析、キャッシュレス対応 | 売上・顧客管理、予約管理、電子カルテ、DM配信、スタイリストの目標管理 | 電子カルテ、顧客管理、WEB予約サイト、レジ会計、売上集計・分析 | 電子カルテ、予約一元管理、分析集計機能、多店舗対応、ポケットサロン・LINEミニアプリ・ポケットチーフなどとの連携機能 |
サポート体制 | メール、電話サポート、設置・レクチャー(+40,000円) | トレーニング、365日電話サポート、全国駆けつけサポート | メール、電話、遠隔操作で説明 | メール、電話、LINE |
向いている業者 | 個人経営・小規模サロン、シンプルな運用を希望する事業者 | 顧客情報や予約の管理業務を効率化したい事業者 | 電子カルテ機能で顧客満足度を向上させたい事業者 | 予約管理を効率化したい事業者 |
項目 \ 種類 | CASHIER | POS+retail (ポスタスリテール) | パワクラ | Orange POS |
初期費用 | 0円~(レンタルの場合は0円) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
月額費用 | 0円~ | 14,000円~ | 0円~ | 要お問い合わせ |
製品タイプ | Android型クラウドPOSレジ | クラウド型汎用型 | 業界特化タイプ | 業界特化タイプ |
端末タイプ | タブレット型 | タブレット型 | Windows PC/タブレット | タブレット |
機能例 | 顧客管理、在庫管理、売上分析、キャッシュレス対応 | セミセルフ機能、売上分析、免税機能、複数店舗管理、在庫管理 | レジ、分析、会員管理、在庫管理、スマホ集客、ECサイト連携 | 在庫管理、配送管理、セルフレジ、棚卸しアプリ、キャッシュレス決済 |
サポート体制 | メール、電話サポート、設置・レクチャー(+40,000円) | トレーニング、365日電話サポート、全国駆けつけサポート | メール、電話 | メール、電話 |
向いている業者 | セルフレジで業務効率化を図りたい事業者 | 使いやすいPOSレジを導入したい事業者 | 在庫管理や免税対応が必要な事業者 | 総合的にカスタマイズしたい事業者 |
POSレジの主な機能には、売上分析・管理機能があり、売れ筋や繁忙時間を把握して経営戦略の最適化に役立ちます。 また、商品管理・在庫管理機能によりリアルタイムで在庫を把握し、効率的な在庫補充が可能です。 顧客管理機能では顧客情報を基に効果的なリピート対策が可能で、来店促進にも貢献します。 さらに、外部システム連携で会計処理や勤怠管理が効率化でき、クラウド型POSはスマホでのセルフスキャンにも対応し、新しい購買体験を提供します。
POSレジの売上分析は、売れ筋商品の把握、どの時間帯が売れているのか、などを分析できるため、力を入れるべき商品・時間帯を容易に把握できます。 また、POSレジでは商品管理だけでなく、従業員のシフト管理も可能です。 売上分析によって商品が売れる時間帯や混雑する時間帯を把握し、人員配置の最適化にも役立つでしょう。 上管理機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。 関連記事:POSレジの売上管理機能とは?適切な活用方法について解説
POSレジ搭載の「POSシステム」によって、販売情報をリアルタイムで把握できるため、効率的な商品管理と在庫管理が可能となります。 常に正確な在庫状況を把握できれば、過剰在庫が発生する心配もありません。 また、在庫が減ったタイミングで自動発注をすれば、品切れのリスクを軽減し、販売機会を逃さずに店舗運営ができるようになるでしょう。
顧客管理機能とは、顧客の性別や年齢、誕生日、来店日時、購買金額などを管理できる機能です。 例えば、誕生月になれば特別クーポンを発行し、リピート率を向上させる手段としても役立ちます。 顧客の趣味嗜好を把握できれば、より具体的かつ効果的なアプローチができるようになり、来店率アップにもつながるでしょう。
会計ソフトや勤怠管理シフトなど、外部システム連携が特長のPOSレジも人気です。 例えば、会計ソフトと連携できるPOSレジを導入すれば、通常のPOSレジ操作だけで仕訳や決算書の自動作成などを行ってくれます。 これまで面倒に感じていた事務作業を効率化し、本業に専念できる時間が増えるという点は大きなメリットです。
クラウド型POSレジとは、スマホやタブレット端末にPOSレジアプリをインストールして利用するレジを指します。 近年、デジタル技術が急速に発達してきており、クラウド型POSレジも進化しています。 例えば、「レジゴー」もそのひとつです。 レジゴーとは、お客様自身がスマホで商品をスキャンし、専用レジで会計を行うシステムです。 大手スーパーの「イオン」を運営するイオンリテール株式会社では、2024年時点で300店舗に導入されており、「客単価が1.3倍高くなった」といった効果も報告されています。 今後はAIを活用したクラウド型POSレジも増加し、新たな買い物体験が実現されるでしょう。
POSレジには POSレジ選びでは、まず導入目的の明確化が重要です。 会計効率化や売上分析、顧客管理など、自社に必要な課題を明確にしましょう。 また、必要な機能とコストを見極めることも重要で、外部システムとの連携やサポート体制を確認することで、業務に合った製品が選べます。 導入後のサポート体制も含めて、信頼できるメーカーを選び、運用コストを見据えた予算計画を立てることが重要です。
POSレジを選ぶ際は、まずは自店舗の業務に必要な機能をリストアップしましょう。たとえば、会計業務の効率化や売上分析、顧客管理など、業種や目的によって必要な機能は異なります。
飲食店であれば、テーブル管理やキッチン連携機能、小売業であれば在庫管理やバーコードスキャン機能が求められるでしょう。導入目的を明確にしたうえで、自店舗に合った機能が搭載されているか複数の製品を比較して判断することが大切です。
POSレジを選ぶ際は、店舗の規模や業務内容に合わせて、適切なPOSレジの種類を選ぶ必要があります。POSレジには大きく分けて「ターミナル型」「パソコン型」「タブレット型」の3種類があり、それぞれ特徴が異なるからです。
POSレジの種類 | 特徴 | 向いている店舗 |
ターミナル型POSレジ | 従来型レジにPOSシステムを搭載したレジ。高性能かつ安定性に優れている。 | 大規模店舗、多店舗展開 |
パソコン型POSレジ | パソコンにPOSソフトをインストールして使用するレジ。ExcelなどのPCソフトを一緒に使用できる。 | 中規模、すでにパソコンがある店舗 |
タブレット型POSレジ | タブレットやスマホで利用できるレジ。導入費用が安く、直感的な操作が可能。 | 小規模~中規模店舗 |
どの種類が自店舗に合っているかは、業態・規模・運用スタイルによって異なるため、必要な機能と合わせて判断する必要があります。
POSレジを導入する際は、今後の店舗成長を見越して、追加機能やシステム拡張が可能か確認しましょう。拡張性がないPOSレジを導入すると、ビジネスが成長したときに新たにPOSレジを買い換える必要が出てくるかもしれません。
たとえば、チェーン展開を視野に入れている場合は、本部での一括管理機能やデータの集約が可能なクラウド型が最適です。また、会計ソフトなどの外部システムと連携がしやすいPOSレジであれば、経理作業の手間も大幅に省けます。
短期的なコストだけでなく、将来的な設備投資に備えて、使いやすさや拡張性にも目を向けて選ぶことが大切です。
POSレジを安心して運用するには、導入後のサポート体制がどれだけ整っているかが重要です。万が一トラブルが発生した際に、すぐに対応できるかどうかで、業務や顧客満足度に大きく影響するからです。
確認しておきたいポイントは、
などが挙げられます。また、サポートの対応時間やトラブル対応の早さもチェックしておきたいポイントです。
特に営業時間中にトラブルが発生した際、すぐに対応できなければレジ業務がストップしてしまいます。手厚いフォロー体制が整っているサービスを選ぶことで、日々安心してPOSレジの利用を続けられるでしょう。
POSレジと普通のレジの違いは、POSシステムの有無です。 普通のレジは会計に特化しており、POSレジは在庫管理や顧客管理、販売データの自動記録・管理・分析などを行えます。 新しくレジを導入する場合は、店舗業務の効率化を図れるPOSレジがおすすめです。
「POSレジといえば〇〇」といわれるメーカーを紹介します。
個人店に導入しやすいコスパ抜群のPOSレジは以下の3つです。
POSレジの導入により、店舗運営は効率化されます。 成功事例を挙げるならば、セルフレジを導入したことで会計をお客様自身に行ってもらい、人件費を削減した例です。 特にスーパーやドラッグストア、コンビニなどで導入が進んでいます。 セルフレジは人件費削減だけでなく、従業員の不正を防止する点でも効果を発揮しています。
POSレジには多くの種類があり、どの製品を選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。 製品選びの際は
などを比較検討することが、良い製品を選ぶために重要な要素のひとつです。 その上で、POSレジを導入するならCASHIER POSをおすすめします。 CASHIER POSは、個人店から大型店舗まで、幅広いお客様に利用されているPOSレジです。
継続率99%の高い信頼性を誇り、多くの店舗で実績があります。 導入前はもちろん、運用中は専門スタッフが親身にサポートしてくれるため、店舗運営の成功に必要なサービスが揃っています。 POSレジの導入をお考えの方は、ぜひCASHIER POSをご検討ください。