キャッシュレス決済の中で、最も多く利用されているクレジットカード決済。キャッシュレス化が進む中、現金を持たない顧客も増えており、クレジット決済に対応していない店舗は機会損失を招く恐れがあります。
しかし、「どうやって導入すればいいのかわからない」「どの決済サービスがいいのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、クレジットカード決済の仕組みから導入メリット、導入方法などを解説します。おすすめのクレジット決済サービスも紹介しているので、ぜひ導入を検討する際の参考にしてください。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、クレジットカード決済の仕組みや導入方法、メリットについて解説しています。直接契約と決済代行会社を経由する2つの導入方法を比較し、自店舗に合った方法を選ぶことが大切です。クレジット決済の導入は販売機会の増加や業務効率化が期待できるので、ぜひご検討ください。
クレジットカード決済を導入する前に、まずはクレジットカード決済の仕組みを理解しておきましょう。
クレジットカード決済とは、顧客がカードを使って商品やサービスの代金を支払う方法です。実店舗ではカードを読み取り、オンラインではカード番号などを入力することで、支払い処理がリアルタイムに行われます。
「クレジット」は日本語で「信用」を意味し、その名の通り、クレジットカード保有者(顧客)の信用に基づいて利用される仕組みです。具体的には、顧客が商品やサービスを購入する際、クレジットカード会社が代金を立て替え、後日、利用者がその金額を支払う形になります。
決済が完了すると、店舗側はカード会社を通じて代金を受け取る仕組みになっています。実際の入金までは数日かかる場合が多いものの、現金の受け渡しが不要になり、店舗運営の効率化に役立つシステムです。
クレジットカード決済を導入することで、店舗にさまざまなメリットがあります。
クレジットカード決済は、利用率80%以上とも言われており、販売機会が増える点は大きなメリットです。分割払いやリボ払いが使えるため、高額商品の販売も見込め、客単価の向上が期待できます。
さらに、オンラインショップでも導入しやすく、全国・海外の顧客をターゲットにできるのも魅力です。顧客側も現金を持ち歩く必要がなく、支払いがスマートになり、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
クレジットカード決済を導入する方法には、以下の2種類があります。
それぞれの導入方法を見ていきましょう。
クレジットカード会社と直接契約する方法は、導入したいカード決済ブランドの加盟店に申し込みます。決済代行会社を通さない分、手数料が比較的安くなる点がメリットです。
しかし、各カード会社と個別に契約を結ぶ必要があるため、手続きのやりとりが増えるデメリットもあります。また、各クレジット会社の審査に通過する必要があり、審査基準も厳しく、通過できないことも少なくありません。
さらに、クレジットカード決済には高いセキュリティが求められるため、カード会社ごとに異なるシステムに対応するための開発・運用コストがかかります。このように、クレジットカード会社との直接契約は、導入のハードルが高い傾向にあります。
直接契約するメリット
直接契約するデメリット
決済代行会社は、複数のカードブランドとの契約や審査、システム導入などを一括で代行してくれるサービスです。事業者がクレジットカード会社とやり取りする必要がないため、スムーズに導入できる特徴があります。
また、決済代行会社は高度なセキュリティ対策システムを提供してくれるため、事業者は開発コストの削減が可能です。さらに、カード会社ごとの入金タイミングもまとめて管理できるため、経理処理の簡素化にもつながります。
ただし、決済代行会社によっては手数料や利用料が高めに設定されている場合があり、導入前には費用の詳細を確認することが重要です。
決済代行会社を経由して契約するメリット
決済代行会社を経由して契約するデメリット
個人事業主の方がクレジットカード決済を導入する場合は、以下の記事も参考にしてください。
クレジットカード決済を導入するまでの流れは以下のとおりです。
なお、ここでは決済代行会社を経由して契約する方法を解説します。
クレジットカード決済を導入する際、まず行うのが決済代行会社の選定と契約です。複数の決済代行会社の中から、自店舗の業種や規模、予算に合ったサービスを比較検討します。
決済代行会社を選定する際は、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
選定後は、申し込み書類の提出や、必要書類(登記簿謄本、身分証など)を用意し、契約手続きに入ります。決済代行会社が各カード会社への申請や審査を一括して代行してくれるため、手続きの負担が大きく軽減されます。
審査通過後は、契約内容(決済手数料、入金サイクル、対応ブランドなど)を確認し、正式な契約です。ここまでが導入に向けた最初のステップとなります。
契約完了後は、実際に決済を行うためのシステム設定に入ります。対面店舗であればPOSレジや決済端末(カードリーダーなど)を設置し、ネットワークや電源などの接続環境を整えましょう。
オンラインショップの場合は、決済代行会社が提供する決済システムを自社のECサイトに組み込む作業が必要です。この際、複数のカードブランドに対応するよう設定を行い、セキュリティ面の安全性も確認しておきましょう。
導入前には必ずテスト決済を実施し、問題なく取引が行えるかチェックすることも重要です。不具合や設定ミスがあると顧客トラブルにつながる可能性があるため、慎重に確認を進めましょう。
システムの導入が完了したら、スムーズな運用に向けてスタッフと操作トレーニングを行います。対面店舗であれば、決済端末の使い方やカード読み取りの手順、エラー時の対処方法などを実機でトレーニングします。
また、返金処理やレシート発行など、特殊な対応が必要な場面はマニュアル化しておくと安心です。オンラインショップを運営する場合は、管理画面の操作方法や注文確認の流れなどを事前に把握しておきましょう。
運用開始後は、顧客対応がスムーズに行えるようサポート体制を整え、不明点やトラブル発生時に対応できるよう備えておくことが大切です。店舗側で対処が難しい場合は、迷わずメーカーや決済代行会社に連絡し、速やかにサポートを受けましょう。
自店舗に合うクレジット決済サービスを選ぶためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
それぞれ解説します。
クレジット決済サービスを選ぶ際に気になるのが、費用面ではないでしょうか。クレジットカード決済の導入に必要な費用は以下のとおりです。
導入費用の内訳 | 費用相場 |
初期費用(契約費用) | 数万円程度 |
月額費用 | 数千円~数万円程度 |
決済手数料 | 3%~10%程度 |
決済サービス利用料(決済代行会社を利用する際に必要) | 決済金額の0.3~1% |
トランザクション費用 | 1件あたり数円~数十円 |
決済手数料は売上金額に応じて発生するため、取引量が多い店舗では、年間にすると大きな金額差になります。また、サービスごとに料金体系は大きく異なりますが、安ければ良いというわけでもありません。
キャンセル時の返金処理やチャージバック発生時に費用がかかるケースもあるため、隠れたコストまで含めて比較検討することが重要です。事業規模や業態に合わせて、最も費用対効果の高いサービスを選びましょう。
決済サービスを導入する際は、対応している決済方法や機能の充実度も重要な比較ポイントです。たとえば、VISAやMastercardだけでなく、JCBやAmerican Express、中国で人気の銀聯(UnionPay)カードなどさまざまあります。
店舗の業態に合わせて、オンライン、対面、モバイル決済に対応しているかも確認しておくと安心です。
また、決済サービスの機能にも注目しましょう。特に店舗の業務効率化を図りたいなら、POSレジとの連携機能は必須です。売上管理や在庫管理が自動で同期され、管理が格段に楽になります。
必要な機能が決済サービスに集約していれば、将来的に機能を追加したくなった時にも別のサービスを探す手間が省けるでしょう。
クレジットカード決済の運用をスムーズに行うためには、サポート体制の充実度も欠かせません。サポート体制が弱いサービスを選んでしまうと、トラブルの際に自分たちで解決する必要があるからです。
トラブル解決までに時間がかかり、最悪の場合、決済ができずに業務が停止する可能性もあります。そのため、メールや電話、チャット、訪問など、どのような連絡手段でサポートを提供しているか確認することが大切です。
また、24時間365日体制で対応しているか、土日祝日も対応しているかなど、対応時間の詳細も確認しておくと安心です。店舗運営をスムーズに行うためにも、適切なサポートを提供しているサービスを選びましょう。
数あるクレジットカード決済サービスの中で、おすすめの3社は以下のとおりです。
それぞれの特徴を紹介します。
CASHIER PAYMENTは、国内外で多くの実績を誇る決済端末を採用し、初期費用・端末購入費0円で導入できる決済サービスです。既存のレジ環境での利用はもちろん、CASHIERが提供するPOSレジやセルフレジ、券売機との連携もスムーズに行えます。
CASHIER PAYMENTのおすすめポイントは以下のとおりです。
Squareはアメリカで設立されたSquare, Inc.が提供する決済サービスです。クレジットカードはもちろん、POS機能や在庫管理機能、オンライン請求書の作成・送信機能など、経営を効率化する機能を無料で利用できます。
Squareのおすすめポイントは以下のとおりです。
STORES決済は、専用リーダーがあれば簡単に導入できるキャッシュレス決済サービスです。スタンダードプランに加入すれば、決済端末が無料で提供されるため、初期費用を抑えて導入できる特徴があります。
STORES決済のおすすめポイントは以下のとおりです。
上記で紹介したサービスごとの料金体系を比較していきましょう。
CASHIER PAYMENT | Square | STORES決済 | |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 0円 | 0円~ | 0円~ ※スタンダードプラン3,300円 |
端末購入費 | 0円 | 0~84,980円 | 19,800円 ※スタンダードプランの加入で0円 |
決済手数料 | VISA、Mastercard:3.24% JCB、American Express、Diners Club、Discover:3.75% | VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover:2.5% ※新規の方対象 | VISA、Mastercard:1.98%~ JCB、American Express、Diners Club、Discover:2.38%~ ※医療業種は1.5%~ |
クレジットカード決済を導入するには、「直接契約する方法」と「決済代行会社を経由して契約する方法」の2つがあります。どちらを選択するかは、費用や導入の手間、導入までのスピードを考慮することが大切です。
決済代行会社を経由して契約する方法なら、審査や手続きを代行し、複数のカードブランドを一括で契約できます。さらに、決済代行会社が提供するシステムはセキュリティ対策がすでに整っているため、自社で開発や運用管理を行う必要がありません。
どのクレジット決済サービスを選べばいいかわからない場合は、ぜひCASHIER PAYMENTをご検討ください。主要ブランドに対応したキャッシュレス決済が、端末費用・月額費用0円で誰でもスタートできます。