
店舗DX 支払い方法の多様化や人手不足の影響で、レジ業務は年々複雑になっています。「レジ締めの時間が長すぎる」「会計ミスが減らない」といった悩みを抱えている店舗も多いのではないでしょうか。
そのような課題を解決する手段として、自動釣銭機の導入は非常に有効です。この記事では、自動釣銭機のメリット・デメリットはもちろん、導入にかかる「価格相場」や「補助金」、2025年現在の「新紙幣対応」の状況、具体的な「メーカー比較」から「導入後のトラブル対策」まで、導入検討に必要な情報を1本にまとめました。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、自動釣銭機の導入による業務改善効果を解説しています。釣銭管理の自動化でスタッフの負担を減らし、会計ミスを防止します。また、現金管理が容易になり、防犯効果も期待できます。特に、繁忙時の効率化に有効で、人件費削減にも寄与します。
自動釣銭機とは、自動精算機やセルフ精算機とも呼ばれ、会計業務で必要となる釣銭の計算や出金を自動で行ってくれる機器のことです。 端末に表示された金額をもとに硬貨や紙幣を投入すると、支払い総額が計算され、釣銭がドロアに排出されます。 自動釣銭機は、小売店や飲食店で必ず行う会計作業をラクにしてくれるアイテムです。ここでは、自動釣銭機の仕組みや種類について解説します。
POSレジに自動釣銭機は必要?メリットや価格、運用方法を解説 自動釣銭機は、主に以下の2つの種類に分類されます。 ●入金優先運用 お客様から商品代金を受け取り、自動釣銭機に入金。機器から排出された釣銭をお客様にお渡しするタイプの自動釣銭機です。セミセルフレジに対応が可能で、現金に触れずに会計できることからクリニックや病院でよく運用されています。 ●釣銭優先運用 先に釣銭をお客様に支払ったのち、預り金を投入する従来の受付の流れで利用できるタイプの自動釣銭機です。 入金優先運用は、預り金を先に投入するため正確性に優れていますが、会計スピードは釣銭優先運用に劣ります。 一方、釣銭優先運用は、最後に預かり金を投入するため消費者を待たせる時間を減らし、会計スピードが向上しますが、正確性は入金優先運用に劣ります。 どちらの運用が適しているのかを確認したうえで自動釣銭機を選びましょう。
自動釣銭機やセルフレジの設置は、店舗経営に多くの影響を与えます。 ここでは、自動釣銭機を導入することでもたらされるメリットをご紹介します。
自動釣銭機を店舗に設置する最大のメリットは、レジ業務にかかる時間を短縮できる点です。 従来のレジでは店員が行っていた、現金の受け渡しやお釣りの計算などが必要なくなるため、利用客1人あたりの接客時間を減らせます。 特に、スーパーなどレジ業務の能率が求められる店舗では、高い恩恵を受けられるでしょう。
自動釣銭機は、一般的な精算機と比べて内部の現金を取り出すのに手間がかかるため、セキュリティの向上に役立ちます。 防犯カメラの設置が不十分なお店や、過去に内部不正などトラブルが発生したことのある店舗での導入がおすすめです。
自動釣銭機を設置すると、レジ業務における会計の手間を減らせるため、新人スタッフの即戦力化がしやすくなります。 特に、外国人など仕事慣れしていない方を従業員として雇用している店舗で重宝されます。
会計における金銭授受を自動釣銭機に任せることで、レジスタッフがお金に触れる機会を減らせるため、衛生面の向上につながります。 コロナ禍で需要の増した衛生的な接客を実現でき、顧客からの評価も上がりやすくなるでしょう。
支払い金額やお釣りの計算を電卓などで行っている店舗では、たびたび精算ミスが発生します。 自動釣銭機を設置すれば、正確な計算が可能になり、精算ミスの削減に役立ちます。 機械による計算のため、利用客に納得してもらいやすいのもメリットです。 精算ミスがなくなれば、閉店後のレジ締め作業の負担も軽減できるでしょう。
自動釣銭機を設置する場合は、メリットだけでなくデメリットも考慮した上で、最適な方法を選択する必要があります。 こちらでは、自動釣銭機の導入によって考えられるデメリットや注意点を解説します。
先に紹介した通り、自動釣銭機の設置には費用がかかります。 購入の場合は初期費用、レンタルやリースの場合はランニングコストが必要です。 その他にも定期点検やメンテナンス費用がかかるケースもあるため、導入前に確認しましょう。
自動釣銭機は、機種によって使用できない硬貨や紙幣がある点もネックです。 例えば、流通量が限られている2000円札や一部の500円硬貨は、端末によっては対応していません。 これらのお金を使用したいお客様がいる場合は、有人レジに案内するか両替を行う必要があります。
自動釣銭機のサイズはさまざまですが、設置には一定の広さが必要です。特に、セミセルフのようにレジと自動釣銭機を分けて設置する場合は、スペースに余裕を持たせましょう。 また、省スペースに設置できる卓上タイプの機種も登場しているため、自動釣銭機メーカーなどに相談してみるのもおすすめです。
本体の価格は、機能や自動釣銭機メーカーに応じて上下します。新品で購入する場合は、1台あたり30〜100万円が相場です。また、POSレジを併せて導入する場合は、さらに費用が上乗せされます。
自動釣銭機は購入するだけでなく、リースやレンタルで導入できます。初期費用を抑えて導入したい場合に有効な選択肢です。
自動釣銭機を導入した場合の効果を金額換算すると、導入費用をどれくらいの期間で回収できるか算出できます。
2026年1月現在、自動釣銭機の導入に活用できる主な補助金は以下の通りです。
小規模事業者が販路開拓などにかけるコストの一部を助成する制度です。補助金の上限額は最大200万円で、取り組みの内容に応じて変動します。
中小企業等がITツールを導入する際に必要となる費用を補助する制度です。業務効率化に資するソフトウェアはもちろん、自動釣銭機やPOSレジなどのハードウェアの導入にも利用可能です。
事業場内で最も低い賃金を引き上げ、生産性向上に役立つ設備投資(自動釣銭機の導入など)を行った場合に、その費用の一部が助成されます。 注目情報: 2025年の目玉として、カタログから選ぶだけで簡易的に申請できる「中小企業省力化投資補助金」の活用も広がっています。
既存の情報を整理し、失敗しないためのチェックポイントをまとめました。
今使っているPOSレジと連携できない機種を選んでしまうと、手動運用を余儀なくされ、メリットが半減します。 「CASHIER POS」は、主要な自動釣銭機メーカー(グローリー、富士電機など)との連携に標準対応しており、スムーズな導入が可能です。
長期的なコストを抑えるなら「購入」、初期費用をゼロにしたいなら「リース」、短期イベントなら「レンタル」と、経営状況に合わせて選びましょう。
「正確性を重視する(入金優先)」か「会計スピードを重視する(釣銭優先)」かによって、スタッフや顧客の動線が変わります。
本体価格だけでなく、設置工事費(3〜10万円)や保守メンテナンス料金(月額2,000〜6,000円)を含めたトータル予算で検討しましょう。
導入して終わりではなく、その後の運用が成功の鍵を握ります。
2024年7月の新紙幣発行から1年以上が経過しました。
停電時は機械が停止するため、以下の対応が必要になります。
ここからは、よくある質問について解説します。
国税庁が定める自動釣銭機の法定耐用年数は5年と定められており、どのメーカーでも共通です。ただし、これはあくまで減価償却の基準であり、実際に使用できる年数は大きく異なります。 自動釣銭機を長く使い続ける方法としては、以下のポイントが重要です。
自動釣銭機の導入は、業務の効率化やコスト削減など店舗にさまざまな恩恵をもたらします。 端末によってはコスト面が課題となりますが、補助金を利用すれば負担を減らせます。 レジ業務が煩雑化して対応に追われている場合は、自動釣銭機の設置を検討しましょう。