QRオーダーシステムとは、お客様がスマホでQRコードを読み取るだけで、メニューの閲覧から注文、会計まで完結するシステムです。業務効率化や人手不足の解消を実現できるとして、多くの飲食店で導入されています。
しかし、QRオーダーシステムは新しいシステムなので、「実際に導入するとどうなるのかイメージしにくい」といった不安を抱える方も少なくありません。
本記事では、QRオーダーシステムの仕組みや導入メリット、注意点、選び方などを解説します。QRオーダーシステムを店舗に導入すべきか判断できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、QRオーダーシステムの仕組みや導入メリット、選び方などを紹介しています。お客様のスマホから注文や決済を完結できるようになり、スタッフの業務負担の軽減・人件費削減に効果的です。POSレジとの連携により、さらに業務効率化を図れるので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
QRオーダーシステムとは、店舗が提示するQRコードをお客様がスマホで読み取ることで、メニューの閲覧から注文、決済まで行えるシステムです。お客様の利便性向上はもちろん、飲食店の業務効率化や人件費の削減にも貢献します。
最近では、USJやディズニーのパーク内など、飲食店に限らず幅広い業態で活用されているのが特徴です。2025年開催の大阪・関西万博でも採用されており、今後も多くの業態で普及が進むと予想されています。
また、QRオーダーシステムには「ユーザースキャン方式」と「ストアスキャン方式」の2種類あります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ユーザースキャン方式とは、店舗側に設置されたQRコードをお客様のスマホで読み取って支払う仕組みです。QRコードを印刷して表示またはレジ画面に表示するだけなので、専用端末などは必要なく、導入コストを大幅に抑えられます。
ただし、QRコードのすり替えには注意が必要です。たとえば、店舗が設置しているQRコードとは別のQRコードにすり替えられ、別の入金先にお金が振り込まれるという詐欺事件の例もあります。
そのため、紙に印刷したQRコードを設置するのではなく、端末上に表示させるなどの対策が必要です。導入ハードルは低いため、小規模事業者や個人経営店などにも採用されています。
ストアスキャン方式は、店舗スタッフが専用端末を使って、お客様が提示したQRコードを読み取る方式です。大手スーパーやコンビニといった、多数の来客がある業態で導入されています。
金額の入力や決済操作は店舗側が行うため、お客様には負担がありません。また、コードの読み取りを店舗側で行うため、すり替えなどの不正リスクも抑えられるという点で、セキュリティ面でも優れています。
ただし、お客様が提示するQRコードを読み取る端末が必要です。導入コストはユーザースキャン方式より高めになりますが、無料レンタルで端末を提供しているメーカーもあります。集客効果や不正防止のメリットを考慮すると、大きな負担にはならないでしょう。
ここでは、QRオーダーシステムの主な機能と注文までの流れを解説します。
QRオーダーシステムの主な機能は以下のとおりです。
機能一覧 | 内容 |
QRコード読み取り機能 | 店舗に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取ることで、注文ページにアクセスできる |
メニュー表示 | 読み取ったQRコードからスマートフォン上にメニューが表示され、画像付きで商品の詳細や価格を確認できる |
注文管理 | 顧客が選択したメニュー情報が自動で店舗側に送信され、キッチンやスタッフにリアルタイムで反映される機能 |
多言語機能 | 英語、中国語、韓国語など複数言語に対応し、インバウンド対応を強化できる |
注文の進捗・配膳状況の確認 | 顧客はスマホ上で注文のステータス(調理中・配膳中・提供済など)をリアルタイムで確認できる |
支払い機能 | クレジットカード、QRコード決済、電子マネーなど、複数のキャッシュレス決済方法に対応し、スマホ上で支払いが完了する |
外部連携機能 | POSレジやLINEなどの外部サービスとの連携可能で業務効率が向上する |
ただし、対応機能はサービスによって異なるため、自店舗のニーズに合ったシステムを選ぶことが大切です。
QRオーダーシステムで注文する流れは以下のとおりです。
以上が、QRオーダーシステムの流れですが、サービスによって若干の違いがあります。会計方法では、食事が終わった後にスタッフを呼び、レジで会計をする方法や、注文ページの会計機能からそのままキャッシュレス決済が行える方法があります。
QRオーダーシステムは、業務効率化や人件費の削減、顧客満足度の向上などメリットが多いです。しかし一方で、使い方に戸惑うお客様も一定数存在するため、メリット・デメリットの両方を理解することが大切です。
ここでは、QRオーダーシステムを導入するメリットと注意点を解説します。
QRオーダーシステムを導入するメリットは以下のとおりです。
お客様は、スマホから注文できるようになるため、店員さんを呼ぶ手間がなくなり、料理の提供もスムーズになります。お店側も注文ミスが減ったり、人手が少なくても回せたりする点がメリットです。
QRオーダーシステムは、顧客側にも店舗側にもメリットがあるシステムといえます。
QRオーダーシステムを導入する際は、以下の注意点を押さえておきましょう。
QRオーダーシステムのデメリットで気になる点はコスト面ではないでしょうか。初期費用の目安は10万円〜20万円程度です。とはいえ、他のセルフオーダーシステムと比較すると、比較的低コストで導入できます。
また、お年寄りなどスマホに慣れていない人は、最初は使い方に戸惑うことも少なくありません。お店側は説明やフォローが必要です。
さらに、ネット環境が悪い店舗では、注文や決済がスムーズに行えない場合があるため、安定した通信環境が求められます。ユーザースキャン方式を採用する場合は、コードのすり替えなど、悪用されないように管理も必要になるでしょう。
ここでは、QRオーダーシステムの導入方法と選び方を解説します。
QRオーダーシステムの導入方法は以下のとおりです。
QRオーダーシステムを導入した後は、お客様やスタッフの意見を取り入れながら、オペレーションやメニュー表示などを改善していきましょう。
QRオーダーシステムの詳しい導入方法については、以下のページもご参照ください。
QRオーダーシステムを選ぶ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
QRオーダーシステムを選ぶ際は、自店舗の課題を解決する機能が揃っているか確認することが大切です。サービスによって強みとなる機能に差があるからです。
機能 | 内容 |
決済機能 | スマホで注文から会計までを完結させられる機能 |
メニューのカスタマイズ機能 | メニュー画面を柔軟に変更でき、店舗のブランドイメージを反映できる機能 |
キッチンプリンター連携機能 | スマホから注文が入ると、店舗のキッチンプリンターと連携して、注文内容を自動でプリントアウトできる機能 |
LINE連携機能 | LINE公式アカウントと連携し、注文やクーポン配信、予約受付、リピート促進などをLINE上で完結できる機能 |
QRオーダーシステムには、上記以外にも多彩な機能があります。まずは自店舗が抱える課題を洗い出し、それを解決できる機能を備えたサービスを選ぶことが重要です。
また、導入にかかる初期費用や月額料金、オプション費用などもサービスによって異なります。複数社を比較し、費用対効果の高いプランを選ぶことが大切です。
導入後のトラブル対応や操作サポートなど、運用面でのフォロー体制が整っているかも必ずチェックしましょう。
QRオーダーシステムは、POSレジと連携させて運用するのが一般的です。QRオーダーシステムからの注文データが自動でPOSレジとキッチンプリンターに送信されるため、手入力の手間やミスを防ぎ、業務の効率化につながります。
POSレジが導入されていない状態だと、注文履歴を手打ちで入力する必要があり、ミスや会計時の待ち時間が発生します。無料で使えるPOSレジもあるため、QRオーダーシステムとあわせて導入するのがおすすめです。
CASHIERのQRオーダーシステムではお店の規模やスタイルに合わせて最適なプランを提案していますので、ぜひ一度公式ホームページよりご相談ください。