QRコード決済とは、スマホなどのデバイスでQRコードを読み取って支払いを行う電子決済のことです。
スマホ一つで会計ができる利便性から、利用者数が増加しています。店舗でも導入を検討しているものの、導入の流れや選び方が全くわからないという方も多いかともいます。
本記事では、QRコード決済の概要や導入の流れ、選び方のコツなどを解説します。
この記事を読めば、きっとQRコード決済の具体的な利便性やメリットを理解し、実際の導入までの流れがわかるようになります。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
QRコード決済は、スマホひとつで簡単に支払いができる便利なサービスです。 その普及率は年々上昇し、店舗の導入ニーズも高まっています。 しかし、その導入方法や選び方に迷う方も多いのではないでしょうか? 本記事では、QRコード決済の基本、導入手順、選び方のポイント、さらには導入によるメリットまで徹底解説します。 この記事を読めば、店舗に最適なQRコード決済の選び方とスムーズな導入のコツが分かります。
QRコード決済とは、スマートフォンなどの端末からQRコードを読み取ることで、決済を完了させられる方法です。
QRコード決済には大きく分けて以下の2種類の方法があります。
どちらの方法もスマホさえあれば決済できるため、現金を持ち歩く必要がありません。
また、ポイント還元などの特典を受けられる場合が多く、利便性が高いとして広く利用されている決済方法のひとつです。
経済産業省の「キャッシュレス決済比率算出結果」によると、2023年のキャッシュレス決済額126.7兆円のうち、QRコード決済は10.9兆円を占めています。
これは全体の8.6%です。
2019年時点のQRコード決済額は、わずか1兆円だったことを踏まえると、約4年間で10倍以上にまで成長していることがわかります。
急速に普及した背景は、以下の2つが理由です。
これらの背景があり、各社QRコード決済サービスがさまざまなキャンペーンを打ち出したことで広く普及しました。
QRコード決済をレジに導入する流れは以下の3ステップです。
それぞれ解説します。
まずは、店舗の業種や顧客層に合ったQRコード決済サービスを選びます。
「どのサービスを選べばいいかわからない」という方は、以下のポイントを見ながら決めるとよいでしょう。
代表的なサービスとして、PayPayや楽天ペイなどがありますが、各社手数料や特徴が異なります。
料金だけで決めず、サポート面や安全性などの細かな点も考慮して導入するサービスを選定しましょう。
QRコード決済の利用には、安定したインターネット環境が必要です。
店舗のWi-Fi環境などを整備しましょう。
また、フリーWi-Fiを導入しておくと、訪日外国人観光客のニーズに応え、集客ターゲットが広がるのでおすすめです。
ネット環境の整備が完了すれば、各サービスの公式サイトや代理店から加盟店申請を行います。
申請時には、店舗情報や代表者情報、銀行口座などの情報が求められます。
申請後に審査があるため、結果を待ちましょう。
加盟店申請が承認されると、QRコード決済が利用できるようになります。
その際、サービス提供事業者から必要な機器やマニュアルなどが送られてくる場合があります。
サービス提供事業者によっては、別途スマホやタブレット、QRコード決済専用端末を自分たちで用意しなければなりません。
導入する前に確認しておきましょう。
また、サービス利用開始前には、スタッフへの操作方法のトレーニングも必要です。
上記の流れを事前に把握しておけば、導入後スムーズな運用が可能となるでしょう。
QRコード決済の支払方法は、「ストアスキャン方式」と「ユーザースキャン方式」の2種類があります。
こちらをそれぞれ解説していきます。
ストアスキャン方式とは、お客様がスマホの決済アプリでQRコードを生成し、店舗側が読み取ることで支払いが完了する方法です。
具体的な流れは以下のとおりです。
コードのすり替えなどがないため、セキュリティ対策は期待できます。
ただし、読み取り端末が必要です。
QRコードの決済タイミングには、以下の3つが挙げられます。
それぞれの特徴を解説します。
前払い方式は、利用者様が事前に決済アプリにお金をチャージし、その残高を使って支払いを行うタイプです。
決済アプリにチャージするためには、クレジットカードやコンビニで現金チャージする方法があります。
前払いのメリットはチャージした金額内で利用できるため、使いすぎ防止ができる点です。
一方で、チャージする手間がかかるというデメリットがあります。
チャージが面倒な方向けに、クレジットカードや銀行口座を紐付けてオートチャージできるサービスも少なくありません。
即時払いとは、決済アプリに紐づけている銀行口座から、決済のタイミングで支払い金額が引き落とされる方式です。
つまり、デビットカードと同じ仕組みです。
事前のチャージが不要で、銀行の口座残高の範囲内で支払いできます。
チャージの手間が省ける一方で、口座残高が足りない場合は決済できないため、常に残高を把握しておく必要があります。
後払いは、決済アプリに登録したクレジットカードを通じて支払い、後日クレジットカードの請求と一緒に支払う方式です。
事前チャージや口座残高の確認が不要で、クレジットカードの利用限度内であれば支払いが行えます。
また、クレジットカードのポイント還元などの特典を受けられる場合もあります。
ただし、利用限度内であればいくらでも使えるため、使いすぎには注意が必要です。
QRコード決済の主な種類は以下の5つです。
それぞれの特徴を解説します。
PayPayは、ソフトバンクとヤフーが共同で提供するQRコード決済サービスです。
QRコード決済サービスの中でも、国内最大級のユーザー数・認知度を誇ります。
そのため、全国のコンビニや飲食店、美容室など、さまざまな業態・店舗で利用可能です。
PayPayでは、ストアスキャン方式とユーザースキャン方式のどちらでも支払いが行えます。
また、定期的にポイント還元キャンペーンなどを実施しており、ユーザーにとって嬉しい特典が多いのも特徴です。
楽天ペイは、楽天グループが提供するQRコード決済サービスです。
楽天会員に登録すれば、誰でも利用できます。
楽天ペイは、ストアスキャン方式とユーザースキャン方式だけでなく、「セルフ払い」という支払い方法も選択可能です。
セルフ払いとは、利用者様が楽天ペイアプリ内の店舗を選択し、金額を入力することで決済が完了する方式です。
楽天ペイは楽天ポイントとの連携が強みで、支払い時にポイントが貯まったり使用したりできます。
そのため、楽天ユーザーに特に人気です。
d払いはドコモが提供するQRコード決済サービスです。
ドコモユーザー以外も利用できます。
d払いでは、ストアスキャン方式とユーザースキャン方式の支払い方法を選択可能です。
ドコモ回線を利用しているユーザーは、毎月の携帯料金と合算して支払えます。
また、利用金額に応じてdポイントが貯まったり、dポイントカードの提示でdポイントが多くもらえたりします。
ドコモユーザーには、利便性が高いサービスといえるでしょう。
au PAYは、KDDIが提供するQRコード決済サービスです。
auユーザー以外でも利用できます。
支払い方式は、ストアスキャン方式とユーザースキャン方式から選択可能です。
au PAYカードからau PAY残高にチャージして支払いを行うと、「Pontaポイントがダブルで貯まる」というメリットがあります。
また、楽天ペイ加盟店でも利用できるため、対応店舗が広がっています。
会員数は2,500万人以上です。
QRコード決済を導入するメリットは、以下の4つが挙げられます。
それぞれ解説します。
QRコード決済を導入することで、現金の受け渡しが不要となり、会計業務が効率化できる点がメリットです。
会計業務やレジ締め作業が効率化されれば、時間短縮となり、他の業務に集中できたりお客様対応を手厚くしたりできます。
その結果、顧客・従業員満足度の向上につながります。
QRコード決済の導入により、キャッシュレス決済を利用する顧客層を取り込める点がメリットです。
実際に、「キャッシュレス決済が利用できない」という理由で来店を避ける顧客も少なくありません。
また、QRコード決済サービス各社が提供するポイント還元などのキャンペーンを通じて、新規顧客の来店を促すことも可能です。
QRコード決済の導入は、訪日外国人観光客を取り込めるメリットがあります。
特に中国・韓国などのアジア圏で普及しており、一般社団法人キャッシュレス推進協議会によると、中国83.5%、韓国99.0%という高い決済比率を誇っています。
外国人客が多い店舗であれば、インバウンド需要の取り込みが可能となり、結果として売上アップが期待できるでしょう。
QRコード決済はクレジットカード決済や電子マネーと比較して、導入コストが低いというメリットがあります。
ユーザースキャン方式を採用すれば、店舗側は印刷したQRコードを設置するだけです。
また、現金の取扱量が減少することで、お釣りの準備や会計時間の短縮につながり、人件費の削減にも期待できます。
QRコード決済を選ぶ際は、以下の3点に注目しましょう。
それぞれ解説します。
QRコード決済を選ぶ際は、多くの利用者がいること・導入店舗数の多さを確認することが大切です。
利用者数の多いサービスを選ぶことで、新規顧客の取り込みが期待できるからです。
例えば、PayPayは国内最大級のユーザー数を誇り、全国のコンビニや飲食店、ホテルなど幅広い業種で利用されています。
さらに、お客様が決済アプリで対象店舗を検索することもあるため、通常とは異なる顧客層を取り込むことも可能です。
各社決済サービスでは、ポイント還元率UPやクーポン配布キャンペーンを定期的に行っています。
ユーザー視点で考えると、ポイントが多く貰えたりクーポンで商品が安くなったり、よりお得に利用できる決済手段を選ぶはずです。
本記事でも紹介した大手決済サービスでも、お得なキャンペーンを実施しています。特典が充実したサービスを選べば、顧客の購買意欲を高め、来店を促すきっかけにもなるのです。
また、ショッピングセンター内に出店している場合は、その施設内に関連したポイントが使えるサービスを選ぶのもよいでしょう。(例:イオン、三越伊勢丹など)
QRコード決済はスマホでQRコードを読み取り、支払いを行う便利なキャッシュレス決済の手段です。
近年、政府のキャッシュレス化の推進や新型コロナウイルスの影響により、QRコード決済が普及してきています。
そのため、店舗においてもQRコード決済を導入するメリットは非常に大きく、特にPOSレジとの連携が進むことで売上UPも期待できるでしょう。
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