「我々のランドマークを守りたい。そんな思いが募りこの食堂が再開しました。」
そのように語るのは株式会社上町家守舎の村本 宣明様。
運営しておりますのは岩手県花巻市にございますマルカンビル大食堂様という古き良き昭和レトロの雰囲気をそのまま継承した昔ながらの食堂となっておりまして、こちらはなんと席数が550席もあり1日約1000人ものお客様がにご来店いただいているそう。
そんな大食堂で今回はPOSレジとモバイルオーダー機能でサポートさせていただきました。
今回導入いただいたマルカンビル大食堂はマルカンビルの最上階に位置する展望台食堂。こちらのビルは株式会社上町家守舎にて運営・管理を行っております。
「こちらのマルカンビルは今、弊社が管理しており、全8階建てのビルとなっております。昭和から続くデパート、マルカン百貨店の6階の展望台食堂は昭和レトロが漂うどこか懐かしい雰囲気の食堂となっております。屋上や最上階に飲食フロアがあるというのは昔のデパートにはよくあったような形だと思うんですが、マルカン百貨店も同じように店舗の最上階である6階に展望大食堂といった形で食堂があったんです。ただ2016年の6月にビルの耐震不適合という診断を受けたために閉館することになってしまいました。」
「ただ、このマルカンビルがなくなるっていうのは我々、花巻市民にとって非常に辛い…このマルカンビルは我々の中でのランドマークだったので、それがなくなってしまうというのは我々の思い出も一緒に消えてしまうような…そんな悲しい出来事でした。そこで市内の高校生が食堂だけでも残してくれないかといった署名活動を始めてくださったんです。その署名活動のおかげもあって市やファンの方から大きなムーブメントが起こりまして、1ヶ月も経たずに人口9万人の町で1万ぐらいの署名が集まったんですよ。そこで弊社代表が存続のプロジェクトを立ち上げ、弊社が管理を行うことになりました。皆様の暖かい支援もありクラウドファンディングで2億円の資金を集めることができました。閉店からわずか8か月後の2017年の2月にマルカンビルを復活をさせることができたんです!」
「当時の食堂が人気だった理由というのが、昔から変わらないここでしか体験できない昭和レトロな雰囲気や建物に魅力を感じて頂いていたお客様が多かったので、メニューも内装も外観も食器もスタッフも、全て可能な限りそのまま残す!そういったところをコンセプトに復活させた食堂です。市民の皆様には第二のリビングルームとして寛いでいただきたい。観光で来て頂いたお客様にはまだこんなところがあったんだっていうような驚きだったり、昭和を体験したことのない若い方には逆に新鮮に受け取っていただいたり。食事だけでなく、昭和レトロが体験できる食堂となっています。6階の展望大食堂以外にも地下1階には有志がDIYで作ったスケボーパーク、1階はお土産フロア、2階には0歳から100歳まで楽しめる体験型木育施設の”花巻おもちゃ美術館”といったお食事だけでなく、老若男女全ての人が楽しめる、そんな施設になっております。」
以前はメカレジをご活用いただいており、システムのアップデートや保守が合わず今回リプレースを検討したそうでそれ以外にもリプレースにあたり多くの課題をお持ちでした。
「前に使っていた古いレジはネットワークとも繋がっていないようなレジに発券機を組み合わせたような懐かしいレジを使っていました。データ管理もできなければ 保守費用も高い。決め手はインボイス非対応だったというところです。なのでどこかに乗り換えないといけないっていうことは決定してまして。 色々な会社様に相談させて頂いて、うちのオペレーションをそのまま可能にしてくれる構成ってなんだろうっていうのを考えて、キッチンプリンターとか、POSレジとかの機器間が有線で繋がるようなレジを探してました。それに加え拡張性があるレジを探していましたね。モバイルオーダーであったりだとか券売機であったり釣銭機だったりを後から色々と追加できる。そんなレジが欲しかったです。」
「他社さんのレジを別の小売店舗で使ってたりするんですけど、やっぱり無線接続だと固まってしまったりだとか、 wi-fiが何かの拍子で途切れてしまって止まってしまったり、決済に変に時間がかかってしまったり。そんな状況が多かったということもあり有線接続での安定したインターネット環境をずっと考えていました。やはり1日約1000人位くる食堂なので、万が一レジの通信が切れて手書きで対応なんてことになったら、レジもキッチンも回らなくなってしまうので考えたくないですね。なのでキッチンプリンター、POSレジなど機器間が有線LANで繋がることは必須でしたね。オペレーションは決まっているので、”我々のオペレーションにどうハマるか” ”拡張性があるか” ”安定した通信環境を構築することが可能か”この3つをベースに考えていました。色々な会社様に相談させていただきましたが、この3つが達成できたのがCASHIERさんでした。」
この規模となると、いかに早くお料理を提供するか。ピーク時にいかにキッチン内が混乱しないで運用できるか。といったようないかにミスを最小限にできるかが重要になってくるかと思いますが、マルカンビル大食堂ではどのような形で運用を行っているのでしょうか。
マルカンビル大食堂様ではPOSレジを2台、モバイルオーダーを導入いただいております。モバイルオーダーはQRコードをお客様に読み込んでいただき、そこから商品を注文・会計する事前決済のシステム。最近では大手ファストフード店等で多く使われており、お客様のスマホから注文・決済し商品を受け取りに行くだけといったシステムです。今回どのようにしてマルカンビル大食堂様の求めるオペレーションを達成することができたのか。運用ノウハウをお伺いさせていただきました。
「当店は前払い食券制をとっておりまして、レジを2台とモバイルオーダーを導入させて頂いています。キッチンプリンターはレジに設置して出てきた伝票を食券としてお客様に手渡ししています。食券を受け取ったお客様には好きな席を選んでもらって着席後、ホールスタッフにその券を渡してもらいます。ホールスタッフが受け取った券に席番号をメモして厨房に渡します。その後は厨房で作ったお食事を食券に書かれたテーブルに提供しに行く。そういった流れになってます。」
「モバイルオーダーでの注文は、席ごとにQRコードを設置しており、それを読み込んでお客様のスマホから注文していただきます。注文が確定されたらホールに置いてあるキッチンプリンターから席番号が印字された伝票が発行されますので、ホールスタッフがそれをキッチンに渡しに行く。そういった運用で行っていますね。」
「本来であれば厨房で伝票を出力してその通りに調理開始すれば良いのでしょうけど、注文量が膨大なのもあって食券を厨房で管理する負担を減らすためにこういった運用方法をとっています。」
皆様に好評頂いているWEBでの売上管理機能。リアルタイムで見れるのはもちろんどなたでも見ることが出来るので、例えば本社に売上日報や月報を作成し送るといった作業もなくなります。そういったところもあり各店舗様に愛用頂いております。
「モバイルオーダーが非常に好評ですね。というのもやはり有人レジ2台でそのお客様の数に対応するとなると、どうしても行列ができてしまうんです。モバイルオーダーを紹介いただいたおかけで、その長い行列を回避して直接テーブルに座っていただき、注文から決済まで完了できるというところが我々もお客様も非常に助かっている部分です。我々としては、お客様の回転率も格段に上がりましたし、お客様からは評判も上がっています。以前は長い行列を見て諦めるお客様もいらっしゃいましたが、モバイルオーダー導入で並ばないでも注文できる様になったところは、お客様からも良い評価を頂いていると思います。またお客様自身のスマホで注文ができるので、追加注文しやすくなりましたね。食後のデザートとか。モバイルオーダーはそういったところのメリットが非常にありました。」
これはオーダーシステム共通ですが、やはりお客様ご自身のスマホ端末で操作し注文を行えるのはスタッフを待たずにお客様のタイミングで注文が行えるところにございます。これにより追加注文が増え単価アップに繋がるなど効率的な効果だけに留まりません。しかもモバイルオーダーは月額3000円で利用ができ、お店側は新しい端末の購入が不要となります。そういったことろもあり多くのお客様からご好評の声を多くいただいております。例えばフードコートやファストフードなど事前会計の業態であればそのメリットを多く実感していただけるかと思います。
「それから、CASHIERさんは導入時のサポートも非常に手厚かったです。わからないことは電話で聞いたらすぐ対応していただけたり、親身になってトラブルの解決を一緒に考えてくださるのは非常に助かってますね。それに加えて売上分析がかなりやり易くなったところも非常に良かったです。前はそういったところはなかったので笑 レジの入れ替え全体として、非常に助かってます。」
「我々の看板メニューは3つあります。まずはナポリタンの上にトンカツが乗って、サラダがワンプレートになった”ナポリかつ”がまずは1番の看板メニューになってます。それから10段のソフトクリーム。これを巻ける職人が2人しかいなくて、2人で1日1000本巻いてたりします笑。」
「あとはピリ辛の餡掛けラーメンでマルカンラーメンも非常に人気ですね。マルカンラーメンもそうですが、マルカンビル大食堂のメニューは全部、ファミレスさんとかの作り方ではなく、本当に朝起きて全部仕込みから行って徹底的にこだわっているメニューなんです。その為、朝5時に起きてラーメンのスープを作り出して、そこから我々のマルカンビル大食堂の朝が始まってます。非常に手間暇をかけて作っているんですよ、ちょっと時代を逆行するような笑 それくらい料理にもこだわりをもって提供させていただいてます。」
「その為、レジだったり、システム周りくらいは効率化して少しでも料理人の負担やお客様が便利に使っていただけるような場所を目指そうと思ってます!なので、今度はタッチパネル型券売機も取り入れようかなと少し検討中です笑」
日々時の流れが進む中、ここだけは昭和のあの懐かしさがまだ感じられるお店。それは空間だけでなくナポリタンやソフトクリームなどデパートの最上階にある食堂の雰囲気がお食事からも感じとれました。空間の提供だけでなくお食事も拘り抜いているマルカンビル大食堂様。今後も多くのお客様に快適にご利用いただきご満足いただける様、我々コンシェルジュとしても今後ともサービスレベルの向上、新たなサービスの開発を日々進めていき、お客様の運営サポートをしていきたいと考えております。