セルフレジを導入する企業が増えている一方、機器の導入費用が高額になることがネックになっている企業も多いのではないでしょうか。
実際、セルフレジを購入すると一台あたり約100万円~300万円かかることが一般的です。そのため、導入にあたり助成金・補助金を活用する企業も少なくありません。
そこで、この記事では助成金・補助金の概要やセルフレジ導入に活用できる助成金・補助金をまとめて紹介します。
なお、セルフレジについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご参考ください
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【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、セルフレジ導入時に活用できる補助金制度を紹介しています。補助金を利用することで初期コストを抑え、業務効率化や人手不足の解消を支援します。申請の条件や手順を理解し、計画的に準備することが成功のポイントです。
セルフレジ導入に利用できる助成金・補助金について解説します。
助成金とは、厚生労働省が主導する「雇用促進」や「労働環境促進」を目的に取り組む活動を支援する制度です。原則、返済しなくて良いため、多くの企業が助成金を利用しています。
補助金とは、経済産業省が主導する「経済の発展」や「設備投資」などを目的に取り組む活動を支援する制度です。原則、返信しなくて良いところは助成金と同じですが、受給するには審査に通過する必要があります。
助成金・補助金を利用することで、金銭的な負担を軽減してセルフレジを導入できます。
セルフレジ導入に利用できる業務改善助成金について解説します。
業務改善助成金とは、従業員の最低賃金引き上げを計画し、設備投資などに取り組みにかかった場合に、費用を一部支援する制度です。
「事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内」及び「事業場規模100人以下」を満たす、中小企業や小規模事業主が対象です。
助成額は、生産性向上のためにかかった費用に、一定の助成率を乗じて算出した額を助成します。また、実際に引き上げた額に応じて、30円コース、45円コース、60円コース、90円コースの4つに分けられています。
たとえば、事業場規模30人未満の事業者が、1人の従業員の最低賃金を30円引き上げた場合、助成上限額は60万円です。
以下に、業務改善助成金の申請の流れをまとめました。
1. 労働局に、「交付申請書」「事業実施計画書」を作成し、提出する
2. 計画にもとづき、設備投資などの取り組みと事業場内最低賃金引上げの実施
3. 事業完了後、「事業実績報告書」「支給申請書」を作成し、提出する
4. 助成金の受給
注意点は、事業完了後に助成金を申請する際、締め切りがあることです。以下のうち、どちらか早い日までに申請する必要があります。
事業完了日から起算して1月を経過する日
翌年度4月10日
最新情報は、厚生労働省のホームページをご覧ください。
セルフレジ導入に利用できるものづくり補助金について解説します。
働き方改革やインボイス導入などの制度変更に対応するために、生産プロセスの改善や革新的サービス開発への取り組みにかかった費用を一部支援する制度です。以下の5つのコースがあります。
通常枠
回復型賃上げ・雇用拡大枠
デジタル枠
グリーン枠
グローバル市場開拓枠
受給対象は、中小企業や小規模事業者、再生事業者などです。また、条件を満たす特定非営利活動法人や社会福祉法人も受給できます。
補助額や補助率は、各コースにより異なります。通常枠の場合は、以下のとおりです。
補助金額
従業員数5名以下:100万~750万円
6名~20名以下:100万~1,000万円
21名以上:1,000万円~1,250万円
補助率
取り組みにかかった金額の1/2
※小規模企業者・小規模事業者、再生事業者:2/3
ものづくり補助金は、電子申請システム上でのみ申請を受け付けています。そのため、事前にGビズIDプライムアカウントを取得する必要があります。
申請方法は以下のとおりです。
1. GビズIDプライムアカウントから、電子申請システムにログインする
2. 申請内容を入力
3. 「事業計画書」「賃金引き上げの誓約書」などの必要書類を電子申請システムへアップロードし、送信
4. 審査の実施
5. 補助金の受給
セルフレジ導入に利用できるIT導入補助金について解説します。
IT導入補助金とは、自社の課題解決や生産性向上のために、ITツール導入にかかる費用の一部を一部支援する制度です。
IT導入補助金には以下の4つのコースがありますが、セルフレジ・自動精算機に利用できるのはデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)だけなので注意してください。
通常枠
セキュリティ対策推進枠
デジタル化基盤導入類型(デジタル化基盤導入類型)
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
受給対象は、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトを導入した中小企業や小規模事業者などです。
補助額は、導入する機器によって以下のように異なります。
会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上ソフトウェア
補助額:5万円〜50万円
補助率:3/4以内
会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上ソフトウェア
補助額:50万円〜350万円
補助率:2/3以内
ハードウェア
補助額:〜20万円
補助率:1/2以内
IT導入補助金は、ITベンダー・サービス事業者かどうかで申請プロセスが異なります。一般の企業の場合には、以下の手順で申請します。
1. 事前準備として、「IT導入支援事業者の選定」「ITツールの選択」を行う
2. GビズIDプライムアカウントの取得、「SECURITY ACTION」を実施する、「みらデジ」の「経営チェック」を実施する
3. IT導入支援事業者と事業計画を策定し、必要書類を提出する
4. ITツールの発注・契約・支払い
5. 事業実績を報告する
6. 補助金の受給
セルフレジ導入に利用できる小規模事業者持続化補助金について解説します。
小規模事業者持続化補助金とは、持続的な経営の実現を目的に経営計画を策定し、取り組んだ際の費用の一部を支援する制度です。小規模事業者持続化補助金には、以下の5つのコースがあります。
通常枠
賃金引上げ枠
卒業枠
後継者支援枠
創業枠
受給対象は、小規模事業者(法人、個人事業主、特定非営利活動法人)です。
補助額はコースにより異なります。
たとえば通常枠の場合の補助額上限・補助額は以下のとおりです。
補助額上限:50万円
補助率:2/3
小規模事業者持続化補助金の申請方法を以下にまとめました。
1. 「経営計画書」および「補助事業計画書」などの書類を地域の商工会・商工会議所窓口に提出(電子申請の場合には、GビズIDプライムアカウントの登録が必要)
2. 申請内容の審査
3. 採択・交付決定
4. 補助事業計画に沿って、事業を実施
5. 実績報告書の提出
6. 補助金の受給
事業実施後の実績報告書を提出する際には、以下のいずれか早い日までに必着で郵送する必要があります。そのため、できる限り早く準備しましょう。
終了日から起算して30日を経過した日
最終提出期限
助成金・補助金ともに政府が主導している資金調達制度であるため、安心して申請できる制度です。
申請する際は、受給条件を確認することが大切です。セルフレジ提供メーカーによっては、助成金・補助金の申請をサポートしてくれるメーカーもあります。導入に助成金・補助金申請を検討している場合、こうしたメーカーに依頼することがおすすめです。
「CASHIER」シリーズで多くの企業のセルフオレジ導入をサポートしている株式会社ユニエイムも助成金・補助金を行っています。価格面に不安がある企業の方は、ぜひ無料診断からお問い合わせください。
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