POSレジを導入する際、メリットがいまいち明確になっていない。そんな店舗経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
POSレジは、導入することで売上管理業務が改善されるだけでなく、商品管理業務やマーケティング業務なども合わせて大幅な店舗管理業務に効果があります。そこで本記事では、POSレジの導入メリット・デメリットに加え、導入時のポイントについて詳しく解説していきます。
この記事でわかること
ここではまず、POSレジ導入で得られる以下3つのメリットについて解説します。
現在検討している方は、ぜひ参考にしてください。
POSレジには販売時点情報管理システムが搭載されているため、時間・数量・販売価格といったデータをリアルタイムにメインコンピュータへ自動転送できます。
したがって、商品ごとの総売上や売れ行きの好調な時期が即座に分析可能となり、死筋商品を把握してラインナップの最適化も行えるでしょう。
さらに、顧客属性の登録機能を組み合わせれば、価格調整に加えてリピーター獲得に向けた施策の材料にも活かせます。紙媒体の帳簿をつけるよりも格段に効率的であることから、POSレジ導入における最大のメリットの1つです。
POSレジでの売上管理についてはコチラの記事でも解説しています。
POSレジはPOSデータの集計だけでなく、通常のレジ機能に関しても利便性が高いため、会計時や締め処理にかかる手間を削減し、業務の効率化が行えるメリットもあります。
加えて、複数店舗を経営している場合は全拠点の商品情報と売上データが一元管理できることから、POSシステムの機能が搭載されたPOSレジは運営規模に関わらず有用なサービスといえるでしょう。
また、結果的にスタッフの勤務時間縮小にも繋がり、これまで発生していた余分な人件費の低減も可能です。
ビジネスの収益を向上させるには、適正な在庫管理も重要なポイントであり、市場のニーズを見誤ってストックしすぎれば、経営を圧迫するほどの負担になるでしょう。
しかし、POSレジシステムの商品管理機能は在庫数と連動させることもできるため、レジ業務が行われる度にリアルタイムで残数が減っていきます。
したがって、売れ筋商品は多めに発注しつつ芳しくないものを減らすといった対策が可能となり、保管、あるいは廃棄コストの削減にも繋がるのです。
小型端末を用いれば通常業務の合間に在庫チェックと発注作業が行えることから、POSレジサービスは様々なシーンで高い有用性を発揮します。
POSレジのメリットを解説したところで、次は同じく重要なデメリットについても確認していきましょう。
それぞれきちんと把握しておいてください。
POSレジは多彩な機能を備えているだけに、相応の導入コストがかかるデメリットがあります。ただし、レジのタイプによって価格に大きな差があるため、以下を参考におおまかな予算を想定しておきましょう。
ターミナル型POSレジは、スーパーなどの大型店舗で広く導入されており、細かな設定が行える上に多彩な機能も備えています。そのため、導入コストは50〜100万円程度と比較的高価であり、セルフレジなどのタイプによってもさらに変動するでしょう。
タブレット型POSレジは通常の端末に専用アプリをインストールするタイプです。コンパクト且つ操作性も高いことから、移動販売などでも用いられており、スモールビジネスにおいては最適な選択肢といえるでしょう。
一方、端末代金とアプリ自体は数万円程度で購入できますが、プリンターやスキャナーといった外部機器次第では、トータルで10〜20万円のコストがかかるケースもあります。
パソコン型POSレジは専用ソフトをダウンロードする仕組みです。基本的にはタブレットPOSレジと似ていますが、会計情報をそのまま同じ端末で分析できる点は大きなメリットといえるでしょう。
しかしながら、導入コストがゼロ円でも月額数千〜数万円の利用料が発生するケースが多く、外部機器のコストも別途発生します。
ハンディ型はスキャナーとデータの送信機能を搭載しており、ほとんどの場合はターミナル型やパソコンと連携して使用します。端末自体も1〜2万円程度と手軽なため、より利便性を高めたい場合にはおすすめです。
上記はあくまでも一例となるため、導入時には自身が希望するサービスの詳細をきちんとチェックしてください。
POSレジの導入費用についてはコチラの記事でも解説しています。
POSレジは売上や在庫管理の効率化が図れるだけでなく、マーケティングにおいても有用性の高いサービスです。
一方、それらの多彩な機能を覚えて使いこなすには相応の時間が必要となり、複数の社員を抱えているのならOJTを実施しなければなりません。
したがって、POSレジを選定する段階でセッティングや実演を行ってくれるサービスを選ぶと良いでしょう。
POSレジは情報をストックして処理するためのメインコンピュータと連結させることから、Wi-Fiなどのネットワーク環境が必要不可欠です。
実際のところ、インターネット需要の高い現代においてはそこまで大きな問題にはなりませんが、回線の速度や強さに関しては注意しましょう。
特に有線接続に適していないタブレット型POSレジは、外部機器との接続不良が発生するケースも少なくありません。
以上のことから、POSレジ導入においてはタイプごとの特性を加味しつつ、できる限りスペックの高いインターネットプロバイダーを選ぶのがおすすめです。
ここからは、POSレジを導入する際に押さえておくべき以下2つのポイントを解説します。
最大限効率的に運用するためにも、ぜひ参考にしてください。
POSレジと一口にいっても、現在リリースされているサービスは実に多彩となっており、顧客属性の把握はもちろん従業員の勤怠管理までワンストップで行えます。
したがって、導入を検討する際は「目的を明確化する」ことが必要不可欠であり、自社のニーズにマッチしたものを選ばなければ、思うような効果は得られないでしょう。
たとえば、従業員の手間を減らして人件費を抑えたいのなら、棚卸しや締め作業が簡素化できる商品管理に特化したPOSレジがおすすめです。
一方、マーケティングを強化したい場合は、顧客属性だけでなく天候なども細かく設定が行えるサービスがマッチしています。
参考までに、ターミナル型POSレジは最も豊富な機能を備えているため、導入コストが気になる方は安価なリースも視野に入れてみてください。
POSレジを選定する上では、機種の特性が自社のビジネスにマッチしているかどうかもきちんとチェックした方が良いでしょう。
具体的にスピード感が求められる飲食店なら、持ち運べて受注と同時に厨房へオーダーが送信されるタブレットPOSレジがおすすめです。
また、売上や在庫を緻密に管理する必要がある小売業であれば、高機能なターミナル型が適しているため、先ほど触れた導入目的とあわせて検討してみてください。
POSレジの選び方についてはコチラの記事でも解説しています。
本記事では、POSレジ導入時のメリット・デメリット、また導入時のポイントについて詳しく解説しました。POSレジ導入の良い点だけでなく、リスクも考慮した上で自社への導入を検討することが大切です。