モバイルオーダーの導入費用の相場は?適した店舗の特徴も徹底解説 POSの基礎知識

モバイルオーダーの導入費用の相場は?適した店舗の特徴も徹底解説

2024/04/24

モバイルオーダーは、店内注文の簡略化やテイクアウト時の事前決済などに使用されるシステムです。コロナ禍の影響もあり、新たにテイクアウトサービスをスタートする飲食店などで導入が進んでいます。

今回は、モバイルオーダーの導入費用の相場や導入メリット・デメリットを紹介します。システム導入時の参考にしてください。

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【今回のコラムをざっくりまとめると…】

この記事では、モバイルオーダーシステム導入の費用について解説しています。初期費用や月額利用料は、機能や店舗の規模によって異なりますが、顧客満足度向上や業務効率化による投資効果が期待されます。システム選定時には、コストと運用メリットを比較検討することが重要です。

目次
1 モバイルオーダーシステムとは 1.1 モバイルオーダーシステムの種類 1.2 モバイルオーダーシステムの機能 2 モバイルオーダーの導入費用 2.1 初期費用 2.2 月額費用 2.3 その他の費用 3 モバイルオーダーのメリット・デメリット 3.1 メリット 3.2 デメリット 4 モバイルオーダーがおすすめの飲食店の特徴とは 4.1 提供までの時間が短い 4.2 人手が不足している 4.3 ホールの目視確認が難しい 4.4 注文回数が多い 5 モバイルオーダーシステムの選び方 5.1 アプリやシステムの使い勝手 5.2 既存システムとの連携性 5.3 機能の充実度 5.4 対応している支払い方法 5.5 導入後のサポート体制 6 モバイルオーダー導入の注意点と対策 6.1 店内作業とのバランスが難しい 6.2 理想の状態で商品を提供できない可能性がある 6.3 お客様とのコミュニケーションが減る 7 まとめ

モバイルオーダーシステムとは

モバイルオーダーシステムとは、顧客が自分のスマートフォンからWeb上のシステム上にアクセスし、注文・決済するシステムのことです。 飲食店で導入されており、一般的に事前決済のみに対応しています。

モバイルオーダーシステムの種類

モバイルオーダーシステムには、店内タイプと店外タイプの2種類のシステムがあり、使い方が異なります。両方の機能をどちらも使用できるシステムもありますが、まずはどちらのタイプのシステムを導入するのか決めましょう。

  • 店外からテイクアウト・配達を注文するタイプ

テイクアウト・配達に注文するタイプの場合、一般的な商品提供の流れは「注文→決済→来店→商品受け取り」もしくは「注文→決済→商品の配達」です。 事前にスマートフォンで注文・決済を済ませてから来店されるため、店内では商品の受け渡しのみ行います。

  • 店内から注文するタイプ

店内から注文するタイプの場合、一般的な商品提供の流れは「来店→注文→決済→商品受け取り」です。 顧客は来店後、テーブルに設置されているQRコードを読み取り、注文と決済を完了します。商品が用意できたらカウンターに受け取りに行くか、従業員がテーブルまで商品を届けることで、商品の受け渡しを実施します。

モバイルオーダーシステムの機能

モバイルオーダーシステムを選ぶ際に、搭載しておきたい代表的な機能を4つ紹介します。

  • POSレジとの連携機能

POSレジとは、商品を販売したリアルタイムの商品情報を収集できるレジのことです。POSレジと連携することで、売上管理や商品管理、在庫管理などさまざまな機能を利用できます。

  • 集客機能

集客機能とは、顧客のユーザー属性に合わせて、キャンペーン情報やクーポンを配信する機能です。提供メーカーによっては、SNSやGoogleマップと連携しているシステムもあります。

  • 多言語切り替え機能

インバウンドへのスムーズな対応を可能にする多言語切り替え機能です。英語や中国語、韓国語などがよくある言語ですが、機種によって異なります。観光地や外国人が多く住む地域では、必須機能といえるでしょう。

  • メニューのオプション選択機能・切り替え機能

飲食店によっては、複数のオプションからカスタマイズできるメニューを用意していたり、ランチとディナーでメニューが変わったりする店舗もあるでしょう。 オプション選択機能があれば、セットドリンクの選択やサラダバー、ミニサラダの追加などを細かく設定できます。また、切り替え機能があれば、時間帯やプランに応じてメニューを自動で切り替えることが可能です。

モバイルオーダーの導入費用

モバイルオーダー導入にかかる費用 モバイルオーダーの導入には、初期費用や月額料金、その他の設備に関するコストがかかります。ここでは、モバイルオーダーの導入費用の相場を解説します。なお、費用はサービスごとに異なるため、正確な金額は提供会社にお問い合わせください。

初期費用

モバイルオーダーの導入に必要な初期費用は、0円~3万円程度が相場です。

従来は有料のシステムが一般的でしたが、需要の増加に伴い初期費用無料で導入できるサービスも多く登場しています。また、基本プランの導入費用は無料となっており、オプションを追加するごとに料金がかかるタイプもあります。

月額費用

モバイルオーダーの運用に必要な月額費用は、1,000円~3万円程度が相場です。

月額料金に応じて保守サービスの充実度やカスタマイズ性などが変化するケースもあるため、店舗のニーズに応じてプランを選択しましょう。また、月額料金とは別に1回の支払いごとに決済手数料がかかるサービスもあります。

その他の費用

モバイルオーダー環境の構築には、モバイルオーダーシステム以外にPOSレジや無線ルーター、タブレット、プリンターなどのハードウェア機器が必要です。

すでに設備が整っているのであれば費用はかかりませんが、開店準備で一から揃える場合は、数十万円から100万円ほどかかるでしょう。POSレジやタブレット端末などは、モバイルオーダーの提供会社も販売やレンタルを行っているため、担当者に相談するのがおすすめです。

CASHIERが提供するモバイルオーダーの料金については以下ページをご確認ください。
https://cashier-pos.com/order/mobile-order/

モバイルオーダーのメリット・デメリット

ここでは、モバイルオーダーのメリット・デメリットを解説します。

メリット

モバイルオーダーを導入すると、経営者・従業員・顧客のそれぞれの立場においてメリットが受けられます。以下に、主なメリットをまとめました。

  • 【経営者・従業員・顧客】多言語機能により、インバウンド対応も可能になる
  • 【経営者】客単価の向上が期待できる
  • 【経営者】マーケティング施策の幅が広がり、新たな顧客の獲得につながる
  • 【従業員】注文・会計業務を大幅に削減できる
  • 【従業員・顧客】非接触での接客を実現できる
  • 【顧客】待ち時間を軽減できる
  • 【顧客】クーポンやキャンペーンなどお得にサービスを受けられる

機能をしっかりと活用すると、経営者・従業員・顧客のどの立場でもメリットを受けられるでしょう。

デメリット

モバイルオーダーを導入する主なデメリットを以下にまとめました。

  • 導入直後はオペレーションが混乱することがある
  • 顧客とのコミュニケーションが強みの場合、店舗の強みが失われることがある
  • コストがかかる
  • トラブルがあった場合、大きな損害になる可能性がある
  • 操作に慣れていないお客様へのサポートが必要になる可能性がある

新しい経営体制を構築することになるため、ルールやマニュアルを作成したり、従業員に研修を行ったりするなど、事前準備を徹底する必要があります。

モバイルオーダーがおすすめの飲食店の特徴とは

モバイルオーダー導入に適した店舗 モバイルオーダーは、飲食店を中心に導入が進んでいます。次は、モバイルオーダーの導入が適した飲食店の特徴を解説します。

提供までの時間が短い

モバイルオーダーをテイクアウトに利用する場合は、提供時間の短いメニューが多い店舗ほど適しています。 例えば、顧客が店舗に到着する15分前にモバイルオーダーで注文した場合、調理時間が5分や10分のメニューであれば問題なく来店時に商品を提供できます。 一方、調理に30分かかる料理をメインとしている場合、来店したお客様を15分待たせることになってしまい、評判の低下につながる可能性があるでしょう。

人手が不足している

モバイルオーダーを導入すれば、テイクアウト時のレジ打ちや店内飲食時の注文確認などが必要なくなるため、少ないスタッフでお店を回せるようになります。 人件費の高騰やコロナ禍による外食需要の低下などにより、新しくアルバイトやパートを雇用するのが難しい店舗に最適です。長い目で見ればコストも抑えられるでしょう。

ホールの目視確認が難しい

店内型のモバイルオーダーは、ホールの目視確認が難しい店舗に適しています。 例えば、個室のテーブルやフロアが複数階に分かれている場合、お客様の呼びかけに気づくことができず、対応が遅れるケースも少なくありません。モバイルオーダーの導入によって注文や呼びかけをデジタル化すれば、このようなミスを減らし、業務を効率化できます。

注文回数が多い

モバイルオーダーは、テーブルごとの注文回数が多く、スタッフが何度も往復しているお店にも向いています。 顧客は手元のスマートフォンやタブレットで注文を行うため、店員がこまめにテーブルに伺う必要がなくなり、業務負担の軽減につながるでしょう。 上記のような特徴を持つ店舗は、モバイルオーダーの導入が適しています。

モバイルオーダーシステムの選び方

各社が提供するモバイルオーダーシステムには、料金以外にもさまざまな違いがあります。そこでここでは、店舗に導入するモバイルオーダーシステムの選び方のポイントを、料金面以外で解説します。

アプリやシステムの使い勝手

モバイルオーダーを導入した場合、店舗によっては幅広い年代の方の使用が想定されます。

そのため、電子機器の操作に慣れた若者世代からITリテラシーがそれほど高くないお年寄りまで、誰でも使いやすいシステムを選ぶことが重要です。

会員登録やログインが必要なく、数タップで注文を完了できるものであれば、多くの方が抵抗なく使用できるでしょう。

既存システムとの連携性

モバイルオーダーの効果を最大限活用するには、既存システムとの連携が欠かせません。

例えば、顧客管理システムやPOSレジと連携することで、売上傾向や顧客情報の分析ができ、メニュー開発や新施策の検討に活かせます。

そのほかには、会計システムと連携すれば非接触で注文から会計までを済ませることができ、新しい生活様式への対応にも役立ちます。

機能の充実度

モバイルオーダーを選ぶ際は、自店舗に必要な機能が搭載されているかどうかも重要です。

例えば、クーポンの配信やSNSとの連携、メニューの編集機能などが代表的です。外国人の観光客が多いエリアであれば、多言語対応機能が搭載されているものを選ぶと良いでしょう。

必要な機能は店舗ごとに異なるため、提供会社の担当者に相談するのがおすすめです。

対応している支払い方法

モバイルオーダーの利用者を増やすには、多種多様な決済方法に対応したシステムを選ぶのが良いでしょう。

例えばクレジットカードのみに対応したシステムの場合、学生などは利用しづらく、利用者が社会人に限定されやすくなります。普及が進んでいるスマホ決済にも対応することで、多くのお客様に利用してもらいやすくなるでしょう。

導入後のサポート体制

導入後のサポートは、提供会社ごとに異なります。導入から初期設定、運用まで一貫してサポートをしてくれるケースもあれば、トラブルの発生時以外はサポートを行っていない会社もあります。

スムーズな運用を目指すには、サポート体制の手厚い会社を選ぶのが安心です。中には専任のスタッフが初期設定の代行や運用サポートを行ってくれる会社もあります。

モバイルオーダー導入の注意点と対策

店舗にモバイルオーダーを導入する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここでは、モバイルオーダーの導入時における注意点とその対策を解説します。

店内作業とのバランスが難しい

モバイルオーダーを導入してテイクアウトやデリバリーに対応した場合、通常の店内作業と並行してモバイルオーダーを処理する必要が生じます。

どちらの顧客も平等に接客できるよう、スタッフ向けのマニュアルなどを作成してオペレーション研修を実施すると安心です。

理想の状態で商品を提供できない可能性がある

テイクアウトの場合、モバイルオーダーで注文が入ってから実際にお客様が来店するまでにタイムラグが発生します。来店のタイミングはお客様次第のため、理想の状態で商品を提供できないケースも想定されます。

できる限りベストに近い状態を楽しんでもらうには、対策を講じる必要があるでしょう。
例えば大手飲食チェーン店の場合、アプリで注文する際に「店舗に到着してから調理開始ボタンをタップしてください」といったポップアップが表示されます。

お客様とのコミュニケーションが減る

モバイルオーダーを導入した店舗では店員とお客様の対面シーンが減るため、コミュニケーションが減少しやすい点にも注意が必要です。
スタッフやマスターとの会話を楽しむ常連客が多い喫茶店やカフェでは、モバイルオーダーの導入がデメリットとなる可能性もあります。

その場合には、コミュニケーションを取るタイミングを接客マニュアルで明確化することがおすすめです。おすすめのメニュー説明を口頭で行ったり、商品提供の際に会話を行ったりなど、工夫しましょう。

まとめ

モバイルオーダーの導入には一定のコストがかかりますが、急速に認知度が高まったことでリーズナブルなサービスも数多く登場しています。 コストパフォーマンスを考慮した上で、自店舗に最適なものを導入しましょう。

参考記事:「モバイルオーダー」の基本概要を解説

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記事の投稿者PROFILE

CASHIER カスタマーサクセス

藤原 貴雄

2014年11月入社。前職はインテリア販売を経験し、接客/営業のスキルを磨く。
前職で培ったスキルをベースにPOSレンタルの営業や各地方の物販運営業務などを経験。
2021年CASHIER事業としてチーム変更し、
現在はカスタマーサクセスのリーダーとしてチームを纏める役割を担っている。

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