スーパー・コンビニ・本屋などの小売店を営業していて、POSレジを導入したいけれど、本当に導入するべきか躊躇している方もいるのではないでしょうか。小売店向けのPOSレジの機能やメリットを理解しておくことで導入の意思決定もスムーズに進められるようになります。
そこで本記事では、POSレジを小売店に導入するメリットや便利な機能、小売店におすすめのPOSレジの種類について解説していきます。
【今回のコラムをざっくりまとめると…】
この記事では、小売業向けのPOSシステムの特徴と導入のメリットについて紹介されています。効率的な在庫管理や売上分析が可能で、顧客サービスの向上に寄与する点が強調されています。また、選ぶ際のポイントや、他の業種との違いについても説明されています。小売業界での成功に向けた重要なツールとしての役割が強調されています。
POS(Point Of Sales)レジは、商品のバーコードを紐づけて、「種類・時間・金額・数量」といった販売時点の情報収集と分析が行える機能を搭載したレジです。
これまでは、顧客から受け取った金銭の保管や、比較的シンプルな計算しか行えなかったために、どうしても人の手によるデータ処理が必要不可欠でした。
しかしPOSレジの登場によってレジ業務が効率化できるだけでなく、売れ筋、あるいは伸びしろのある商品が簡単に洗い出せるようになったことから、今や小売店には必須のツールといっても良いでしょう。
POSレジの種類や機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。
ここからは、小売店がPOSレジを導入する以下5つのメリットについて解説します。
現在検討している方は、最大限効率的に活用するためにも、ぜひ参考にしてください。
POSレジは、会計操作が発生した時間や具体的な売上といった情報を収集できるため、来店数が増えるタイミングを分析し、適切に人員を配置することが可能です。
たとえば、閑散期にリソースを集中させると収入とコストのバランスが崩れ、赤字ばかりがかさんでしまうケースも少なくありません。
また、逆にピークを見極められなければ顧客対応が遅れてサービス品質の低下を招いてしまうでしょう。
一方、POSレジシステムのデータを基に売上管理を実施してピークタイムを割り出せば、人員の最適化を行い、顧客満足度を維持しつつ肝心の利益も残せるメリットがあります。
小売業では商品を切らさず適切に補充し続けることも重要です。
しかしながら、従来の紙媒体では、取りまとめて手計算で残数を把握する必要があり、単純に手間がかかるばかりか、ミスが発生するリスクもありました。
そこで、POSシステムにバーコードを紐づければ、在庫数や消費ペースが瞬時に判断できるため、通常業務をこなしながらでもワンタッチで発注業務が済ませられるのです。
当然、閉店後に人員を割いて現物を確認する工程の省略も可能となることから、余分な人件費の削減にも一定以上の効果が見込めます。
POSレジでの会計時に年代や性別、国籍などを入力すれば、顧客属性の把握とその傾向にあわせた戦略構築が行えるメリットもあります。
たとえば、売上貢献度が高い購買層にターゲットを絞ることで、商品ラインナップの方向性が明確となり、満足度と顧客単価の向上が狙えるでしょう。
もちろん、顧客属性は永続的に一定というわけではないため、ただ営業するだけでは見えてこない市場の流れ、あるいは動向を「数値として」可視化できる点も大きな魅力です。
実店舗だけでなく、ECサイトでの販売や複数店舗経営を実施している場合、在庫の情報共有が大切です。複数店舗管理は煩雑になりやすい傾向がありますが、POS機能により一元化できると、顧客の機会損失を防ぐことにつながります。
さらに、予約管理機能があると、販売前に商品を予約できるため、売上の向上に直結します。
また、売上管理も連携できることによって、実店舗とECサイトそれぞれの売れ筋商品を確認し、商品ラインナップを変更したり、売れ残りの改善に活用したりすることができます。
新規店舗開業時には、注文からレジ会計までの業務をいかにスムーズに行えるかが重要な要素になります。どんなに商品が優れていても、従業員の接客や在庫管理などに問題が頻出すると、顧客の機会損失につながりかねないためです。
POSレジを導入することで、会計機能による自動化や在庫との連動が図れるようになるため,経験値があまりない従業員の多い新店舗においてもストレスの少ない店舗運営が可能になるでしょう。
また、売上の拡大という点においても、POSレジのサポートは欠かせなくなっています。POSレジによって、会計や売上分析、商品情報や顧客に関する情報を蓄積し、一元管理することによって、顧客の来店を促す施策につなげることができるのです。
POSレジのメリットが把握できたところで、次は小売店において重要となるPOSレジ機能を4つ確認していきます。
それぞれきちんと押さえておきましょう。
POSレジには、ネットワークに登録されている商品の在庫管理機能が備えられているため、販売と同時に店頭とバックヤード双方の在庫数がリアルタイムに反映されます。
さらに、複数店舗間の情報も一本化できることから、決算シーズンなどに急いで集計を取るのではなく、常に見やすく整った状態で全体の商品管理が行えるでしょう。
こまめに在庫を補充しておけば、顧客の求めに応じて適切に商品の提供が可能となり、サービス品質の向上にも繋がる機能です。
在庫過多による保管料や廃棄コストも小売業においては特に注意するべきですが、POSレジの機能を用いれば最適な店舗運営のバランスを維持していけます。
在庫管理機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。
データ集計に特化したPOSレジですが、レジ操作性や通常のレジ機能も高水準となっており、現金や商品券だけでなくクレジットカードや電子マネーといったキャッシュレス決済に対応した端末も増えています。これにより、自由な決済サービスが選択できます。
加えて、店員がバーコードの読み取りのみを行う「セミセルフレジ」だけでなく、顧客自身で操作してもらう「セルフレジ」タイプと、様々なバリエーションが選択可能です。
POSレジは顧客の年代や性別だけでなく、その日の天候、総来店人数、具体的なジャンルを1つのデータとして登録し、収集できます。また、それらの情報をもとにした顧客管理機能・顧客分析機能も搭載しています。
したがって、シンプルに購買率の高いターゲットが絞り込める上に、特定の客層に人気のある商品の洗い出し、反対に死に筋の判断も容易となるでしょう。
たとえば、雨天の売上データを分析した際に、極端に購入金額が低いのなら「雨の日限定セール」などの対策も講じられるため、多角的な視点からより柔軟な販売戦略の構築が可能です。
顧客分析機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。
小売店では、店舗だけでなくECサイトを運用している企業も多くあるでしょう。その際に、店舗とECサイトの在庫データや購買データを一貫して管理しておくことが重要となります。
商品の仕入れをスムーズに行えることで、欠品になるリスクが低減し、顧客の購買機会の損失防止につながるでしょう。
また、店舗とECサイトでは売れ筋商品が異なる場合があるため、どちらも分析することでそれぞれに適したセールを行うなどのマーケティング施策を実施できます。
POSレジのメリットや機能について解説してきましたが、最後に、小売店におけるPOSレジを活用できるポイントをご紹介します。
POSレジ導入前は、QRコード、電子マネー、クレジットカードなどのさまざまな決済方法に対応するための端末を個々で用意すると、レジ周りが煩雑になり、管理に手間がかかっていました。
POSレジを導入することで、POSレジの端末だけで多様な決済方法に対応できるようになり、管理も簡単になります。また、自動計算により、会計時やレジ締めの売上計算時の計算ミスを減らすことにもつながるため、スムーズな会計業務が可能になるでしょう。
お金に関係する業務は責任が重く、従業員のストレスにもつながりやすいため、こうした業務を効率化することで質の高いサービスの提供も期待できます。
POSレジでは顧客の購買データが蓄積されるため、分析機能を利用することで、さまざまな戦略立案に役立ちます。
どの商品が、いつ、どのような消費者によって購入されたかがわかるため、顧客情報にあわせた施策が可能になります。具体的には、ターゲット像を明確にした広告を打ち出せたり、仕入れる商品を顧客にあわせて変えたりすることができるでしょう。
また、店舗による違いを客観的なデータで把握することで、サービスの属人化を防ぐことにもつながります。
POSデータの活用方法については、以下の記事をご覧ください。
関連記事:POSレジで行えるデータ分析とは?取得できるデータも合わせて解説
小売店において、タブレットやスマホなどの端末にPOSシステムをインストールして使用するタブレット型POSレジ(アプリ型POSレジ)と、専用端末であるターミナル型POSレジ(据置型POSレジ)が多く導入されています。
ここでは、それぞれのタイプのメリット・デメリットや人気の業種についてご紹介します。
タブレット型POSレジの特徴
タブレット型POSレジは、コンパクトで取り回しの利きやすいタブレットやスマホを決済端末として利用できるため、飲食店やアパレル、移動販売といった業種で人気です。
現在はクラウドPOSレジが主流となっており、利便性の高いPOSレジサービスが続々と誕生しています。
タブレット型POSレジのメリット・デメリット
タブレットPOSレジは、アプリ自体が比較的安価で導入できる点に加えて、詳しい説明がなくともある程度直感的に操作できるメリットがあります。
端末初期費用や維持費などの料金も抑えられるため、低コストでPOSレジを利用したい場合にはおすすめです。
ただし、商品の情報をカスタマイズしなければならず、Wi-Fiなどの回線状況次第で、外部機器の読み取り不具合などが発生するデメリットにも注意した方が良いでしょう。
ターミナル型POSレジの特徴
ターミナル型POSレジは、主に小売業向けPOSシステムに特化した端末であり、スーパーや飲食関連のチェーン店などに広く導入されています。アプリ型のように持ち運ぶことはできませんが、より柔軟なカスタマイズが可能です。
ターミナル型POSレジのメリット・デメリット
ほとんどの場合、プリンターやリーダーといった付属機器が一体となっているため、端末間の通信不具合などを考慮する必要がありません。
加えて、さまざまな業種に適した分析項目の設定も行えるメリットもある一方、タブレット型POSよりも多機能な分、初期費用が高額になりがちなデメリットがあります。
以上の通り、ターミナル型POSレジはコストが割高になってしまう注意点もありますが、「CASHIER」なら、初期設定費用無料でレンタルすることが可能です。
また、インターネットと接続するだけで使用できる手軽さに加えて、充実したサポート体制によって、業務効率化に結びつく小売業向けPOSソリューションを提供しています。
さらに、「フリープラン」なら初期設定・本体代金・サポート・メンテナンス費用のすべてがゼロ円となっているため、「まずは試してみたい」という方にもおすすめです。
POSレジの種類のおける詳細や、小売店の形態におけるPOSレジの必要性について以下の記事で解説しているため、あわせてご覧ください。
本記事では、小売店にPOSレジを導入することのメリットや機能について詳しく解説しました。小売店を営業する時にはPOSレジは必ず必要になるため、自社に最適なPOSレジを選び、営業効率向上を目指しましょう。
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